GINZA MAISON HERMÈS

Skills Academy
スキル・アカデミー

 

秋の特別プログラム

上映会 & ラウンドテーブル「土を巡る風景」

自然素材に光を当て、そのスキル(=職人技術や手わざ)の伝承、拡張、普及を目指す、スキル・アカデミー。2021から2022年は「木」に光を当て、2023年からは「土」をテーマにさまざまな企画を実施してきました。それらの考察の締めくくりのセッションとして、「土を巡る風景」を開催いたします。

陶芸の素材であるだけではなく、絵画や写真の重要なモチーフでもある土は、アーティストたちにどのような風景を生み出してきたでしょうか。陶芸のように、手で直接触れる創作の過程では、土の感触や形によって、思いがけない心の中の風景が浮かび上がることもあるでしょう。絵画や写真の中では、大地の様子や色彩が、全体の印象と響き合うことも、また自然と人工を超えた風景として現れることもあるのではないでしょうか。

「土を巡る風景」は、上映会とラウンドテーブルにて構成されます。

まず、映画の中で描かれる、土を扱う職人の姿や彼らを取り巻く環境について考察するために、溝口健二監督作品『雨月物語』(1953年)を鑑賞します。主人公である源十郎(森雅之)は、戦の世に翻弄されながらも自らのやきものを完成させようと、ろくろを回し、登り窯に火を入れます。やきものを作る名場面だけでなく、農業のかたわら陶工として生きる者としての、あるいは侍へと身分を変えて名を成そうとする者としての、乱世の男の姿も見どころです。当時の社会構造や戦の傍らで繰り広げられる幻想的な風景が浮かび上がります。

ラウンドテーブルでは、社会学者・歴史学者であるユーグ・ジャケ氏による司会のもと、昨年出版した書籍『Savoir & Faire 土』で取り上げた二人のアーティストを迎え、風景について話し合います。
フランスからは、オンラインでフランソワーズ・ペトロヴィッチ氏が登壇し、陶芸や絵画のみならずガラスや版画など、多種多様なメディアを用いる制作スタイルに映し出される風景について、それらの技術とインスピレーションの連関についてお話いただきます。また、東京では、写真家・柴田敏雄氏を会場に迎え、ヨーロッパやアメリカ、そして日本各地を旅する中で生成される自然や人工物への眼差しや、モノクロとカラーの表現に現れる様々な風景についてお話いただきます。

プログラムと予約

予約開始:11月6日(水)10:00
予約方法:AとB、それぞれのプログラムの「予約はこちら」のリンクからご予約ください。

■会場
東京日仏学院 エスパス・イマージュ
(東京都新宿区市谷船河原町15)

■日時とプログラム
2024年11月26日(火)

A. 17:00~18:40 上映会『雨月物語』
1953年/日本/96分/モノクロ/ブルーレイ上映

[予約はこちら](11/6水曜10:00予約開始)

B. 19:00~20:30 ラウンドテーブル「土を巡る風景」(日仏通訳あり)
登壇者(敬称略)
フランソワーズ・ペトロヴィッチ、柴田敏雄
司会:ユーグ・ジャケ

[予約はこちら](11/6水曜10:00予約開始)

※銀座メゾンエルメスのアカウント登録が必要です。(登録はこちら
※AとBは、それぞれ別のプログラムとなります。どちらもご予約いただけます。
※満席の場合にはご予約頂けませんが、当日キャンセルのあった場合は、会場にて先着順でご鑑賞いただけます。(上映時間5分前に会場に直接お越しください。)
※中学生以上の方にご参加いただけます。
※記録写真および映像が広報媒体(紙面、ウェブサイト、SNSなど)で公開されることがあります。

 

プログラムについて

A

17:00~18:40 上映会『雨月物語』​

作品情報

『雨月物語』
1953年/日本/96分/モノクロ/ブルーレイ上映

監督:溝口健二
脚本:川口松太郎、依田義賢
原作:上田秋成
製作:永田雅一
撮影:宮川一夫
照明:岡本健一
録音:大谷巖
美術監督:伊藤熹朔
音楽監督:早坂文雄
助監督:田中徳三
出演:京マチ子、水戸光子、田中絹代、森雅之、小沢栄、青山杉作、羅門光三郎
配給:大映

© 1953 KADOKAWA

B

​19:00~20:30 ラウンドテーブル「土を巡る風景」

登壇者(敬称略)

フランソワーズ・ペトロヴィッチ Françoise Pétrovitch

1964年、パリ(フランス)生まれ。ヴェルヌイユ=シュル=アヴルを拠点に活動。陶芸、ガラス、淡彩画、絵画、版画、映像など多様なメディアを用いて作品制作を行う。動物や花など生命体が宿る作品には、親密さ、生の断片、消失、二重性、移行、残虐性といったテーマが通底しており、曖昧な世界を果敢に侵略しながら、従来の境界を弄び、流動性を重んじ、いかなる解釈からも逃れていくギミックに溢れている。2023年には銀座メゾンエルメス フォーラムでのグループ展「エマイユと身体」展に参加した。ロマン主義博物館(パリ、2023)、フランス国立図書館(パリ、2021-2022)、エレーヌ&エドゥアール・ルクレール財団(FHEL)(ランデルノー、2020-2021)、ルーヴル美術館ランス別館(2018)などフランス国内外で多数の個展、グループ展に参加。国立ジョルジュ・ポンピドゥー・センターの子供ギャラリー、上海西外灘博物館、ノール県立バレエ・カンパニーなど、大型の壁画や集作の制作も行う。国立ジョルジュ・ポンピドゥー・センター(フランス)、ワッセナーのフォールリンデン私営美術館(オランダ)、国立女性美術館(米国)、イェーニッシュ美術館(スイス)などにコレクションとして収蔵。

銀座メゾンエルメス フォーラム「エマイユと身体」展 展示風景

© Nacasa & Partners Inc. / Courtesy of Fondation d'entreprise Hermes

柴田敏雄 Toshio Shibata

1949年東京生まれ。東京芸術大学大学院油画専攻修了後、ベルギーのゲント市王立アカデミー写真科に入り、写真を本格的に始める。日本各地のダムやコンクリート擁壁などの構造物のある風景を大型カメラで撮影、精緻なモノクロプリントで発表し、1992年、写真展「日本典型」で第17回木村伊兵衛賞受賞。同年、ニューヨーク近代美術館にて「New Photography 8」に選出され出品、1997年にシカゴ現代美術館で個展「Toshio Shibata」を開催するなど、アメリカをはじめ国際的に活躍。2000年代よりカラーの作品にも取り組み始め、その表現の領域を広げる。2008年に東京都写真美術館で「ランドスケープ―柴田敏雄」展を開催し、翌2009年に日本写真協会作家賞、第25回東川賞国内作家賞を受賞。近年の主な展覧会に「与えられた形象−辰野登恵子・柴田敏雄」(2012年・国立新美術館)、「Toshio Shibata: Constructed Landscape」(2013年・ピーボディ・エセックス美術館、アメリカ)、「写真と絵画―セザンヌより 柴田敏雄と鈴木理策」(2022年・アーティゾン美術館)などがある。東京国立近代美術館、国立国際美術館、ニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館、ポンピドゥー美術館など国内外多数の美術館に作品が収蔵されている。

長野県木曽郡木祖村 1997年

Kiso Village, Nagano Prefecture 1997

司会 ユーグ・ジャケ Hugues Jacquet
社会学者・歴史家。手仕事や技術の知恵についての社会学的・歴史学的研究を行う。アクト・スッド社とエルメス財団の共同出版「Savoir & Faire」シリーズの外部監修者。

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