SKILLS ACADEMY

スキル・アカデミー

2023-2024年のテーマ:土

中高生向けワークショップ

「土に学ぶ、五感で考える」
Earth-Life Learning

[プログラムA]

足下でうごめく生態系

足下にぐっと近づくと、何が見えてくるでしょうか。

開催日:2024年3月25日(月)
場所:東京大学 田無演習林

Photos by Shiori Ikeno

土の中の生き物たちと出会う

土壌生物は、0.2mm以下の小型、2mm以下の中型、そしてそれ以上の大型で区別されます。小さな虫を採集するには、水を使う方法や管を使って吸い取るやりかたもありますが、今回は熱を扱うツルグレン装置を使いました。お手製ツルグレン装置では、採取した土をザルに載せ、そのうえにホッカイロを設置することで熱を与えます。乾燥から逃げる生き物たちは、下にあるシャーレに滑り落ちてくるのです。

シャーレを顕微鏡でのぞくと、肉眼で見るよりも生き物のサイズの大小がわかり、迫力があります。分類表を頼りにどんな生き物がいるか確認し、土壌の環境の多様性をチェックしました。

――――――――――――――――――――――――

講師

前原 忠 Tadashi Maehara
(森林昆虫生態学者 / 東京大学大学院助教)

1968年、鹿児島県生まれ。東京大学農学部林学科森林動物学研究室出身。幼少期より虫や生き物に囲まれて生活してきた。専門は森林昆虫生態学。特にオサムシやミミズなど土壌と深くかかわる生き物たちの生態を研究する。

感触を踊る

林のなかにしかない体の動きや感触を「採取」します。ごろごろとしたモミジバフンのうえを歩くとき、足の裏はどんな感触だろう?畑の土が足の指と指のあいだに入り込んでくるとき、皮ふはなにを感じている?
「木のいちばん高いところにある枝を見上げて、そこから幹を目で撫でるように木の表面に沿ってゆっくりと視線を降ろしてくる。地面まで降りてきて、足下にあるいちばん小さな葉をみつけるところまで、目で丁寧になぞってください。」感覚がゆっくりと開き、研ぎ澄まされていきます。

教室に戻り、土から受け取った感触、普段なら気に留めないくらい微細な感覚を、みんなの前で再現しました。ちいさな動きも、大切に観察し合ううちに、いつもやっている動きが掘り起こされ、味わい深い身体表現になります。

――――――――――――――――――――――――

講師

倉田 翠 Midori Kurata
(演出家 / ダンサー)

1987年、三重県生まれ。akakilike主宰。京都造形芸術大学卒業。自身や他者と向かい合い、そこに生じる事象を舞台構造を使ってフィクションとして立ち上がらせることで「ダンス」の可能性を探求している。セゾン文化財団セゾン・フェローⅠ。2024年4月より、まつもと市民芸術館 芸術監督(舞踊部門)。

このプログラムで学んだスキル

■土の中に住んでいる別の生き物を知り、その生態を学ぶ。

■土と対面する。

■土にたいして「なんとなく」持っているイメージについて、土に触れることを通して豊かに表現する。