GINZA MAISON HERMÈS
Le Studio
『優雅なインドの国々 バロック meets ストリートダンス』
Indes Galantes
驚きの発見:バスティーユ奪還
2023.4.1(土)~ 4.30(日)
(c) Les Films Pelléas
ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。
2023年のテーマは「驚きの発見」。
4月は、18世紀に書かれたバロックオペラの傑作を、様々なスタイルとルーツを持つ総勢30名のストリートダンサーと共に現代社会に蘇らせる過程を追ったドキュメンタリー『優雅なインドの国々 バロック meets ストリートダンス』をお届けします。
『優雅なインドの国々 バロック meets ストリートダンス』
Indes Galantes
2020年/フランス/108分/カラー/デジタル上映
監督:フィリップ・ベジア
製作:フィリップ・マルタン
出演:クレマン・コジトレ、ビントゥ・デンベレ
レオナルド・ガルシア・アラルコン、サビーヌ・ドゥヴィエル
2019年、オペラ・バスティーユ。演出家クレマン・コジトレと振付家ビントゥ・デンベレのもとに、クランプ、ブレイキン、ヴォーギングなど、様々なスタイルとルーツを持つ総勢30名のストリートダンサーが集結した。1735年に書かれたジャン=フィリップ・ラモーのバロックオペラ『優雅なインドの国々』、彼らはこの名作を21世紀の現代に蘇らせる。“インド”はヨーロッパではない異国を意味しており、原作ではトルコ、ペルー、ペルシャ、北アメリカだが、コジトレはそれを都市と都市文化に置き換えた。まったく新しい試みであるがゆえに、初めこそ手探りだが、歌手やダンサーたち作り手が一体となって表現を追求するなかで、舞台は徐々にその形を成してゆく。1年を経てたどり着いた公演初日、はたして彼らを待ち受けるのは批判か称賛か?
監督について Director
フィリップ・ベジア/Philippe Béziat
パリのビジネススクールを卒業後、ドキュメンタリー作家になる。1997年以降、演劇、絵画、オペラに関する数多くの作品をテレビ用に脚本・監督し、難しいとされる作品を一般大衆に親しんでもらえるよう努めている。ラジオでは、芸術家のポートレートシリーズとして、ピエリック・ソラン、オリヴィエ・ピィ、ロバート・ウィルソンらのオペラの録音をプロデュースした。映画では、『Pelléas et Mélisande, le chant des aveugles』('09)、『Noces (Stravinski/Ramuz) 』('11)、『椿姫ができるまで』('12)等を監督してる。
作品について About Film
この斬新な舞台は、若き才能によって作りだされた。演出は、造形作家・映画監督のクレマン・コジトレ。振付は、アフリカ出身のビントゥ・デンベレ。そして、彼らのもとに、クランプ、ブレイキン、ヒップホップ、ヴォーギングなど、様々なスタイルの総勢30名のストリートダンサーが世界各地から集まった。だが、ストリートダンスとバロック音楽が果たして共存できるのだろうか。保守的な観客はその組み合わせに憤慨し、批評家たちはひどく困惑した。だが、一般の観衆は、この作品を熱狂的に支持したのである。
ジャン=フィリップ・ラモーがこの歌劇で描いたのは、西洋人が未開のひとびとに感じたエキゾチシズムである。コジトレは、ラモーが表現した「文明人と野蛮人の出会い」から特に対立の側面を切りだした。オペラ・バスティーユの舞台に、一触即発の張り詰めた空気がただよう。その緊張感を象徴するように、舞台上には、噴火寸前の火山のうえにボートが吊り下げられた。火山は今にも大地を揺らし、火を噴きそうにみえる。「建物が揺れるぞ」とダンサーのひとりが叫ぶ。いつもは文化的なエリートしか訪れないオペラの神殿を、別世界のダンサーが揺さぶるのだ。現代によみがえった『優雅なインドの国々』は、そのような身振りによって、民族的な偏見や差別を乗り越えようとするのである。
フィリップ・ベジア監督は、オーディションから初演前日まで、多くのスタッフが関わるこの作品の舞台裏にカメラを向けつづけた。舞台上の歌手やオペラ座の技術者たちに多くの映像が費やされるが、この作品の真の主人公は30人のダンサーである。べジアはしばしば彼らの視点にたちながら、ダンサーたちの日常につきしたがい、それぞれのルーツに耳を傾ける。芸術上の革新、社会的な実験、政治的な挑戦であるこの稀有な作品に参加する彼らの思いを聞きとっていく。カメラは、ダンサーの身体に触れるほど近くからそのダイナミックな動きをとらえ、ひとりひとりの個性に迫る。そこにはもはや、バレエの均質な身体によって形作られる美しい幾何学模様は存在しない。むしろ、多様な出自をもった群衆が巨大なエネルギーの流れとなり、広い舞台を覆い尽くしているように見えるのだ。まちがいなく、わたしたちは、新たな「バスティーユ襲撃」に立ち会っているのである。
アレキサンドル・ティケニス(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)
公開スケジュール Schedule
【上映日】
4月1日(土)、2日(日)、8日(土)、9日(日)、15日(土)、16日(日)、22日(土)、23日(日)、26日(水)、30日(日)
【上映時間】
11:00/14:00/17:00
会場 Access
銀座メゾンエルメス ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
予約 Reservation
※このプログラムの上映は既に終了いたしております。
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