GINZA MAISON HERMÈS
Le Studio
『ル・ミリオン』
Le Million
もっと軽やかに:当選券
2022.11.3(木・祝)~ 11.30(水)
(c) 1931 — TF1 INTERNATIONAL — SOCIETÉ DES FILMS — SONORES TOBIS
ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。
2022年のテーマは「もっと軽やかに」。
11月は、突然舞い込んだ宝くじの当選券の行方を巡って繰り広げられる喜劇『ル・ミリオン』をお届けします。
『ル・ミリオン』
Le Million
1931年/フランス/83分/白黒/デジタル上映
監督・脚本:ルネ・クレール
出演:アナベラ、ルネ・ルフェーヴル、ルイ・アリベール、
レーモン・コルディ、ポール・オリヴィエ
原作戯曲:ジョルジュ・ベール、マルセル・ギユモー
撮影:ジョルジュ・ペリナル
音楽:アルマン・ベルナール、フィリップ・パレス、ジョルジュ・ヴァン・パリス
美術:ラザール・メールソン
配給:セテラ・インターナショナル
ルネ・クレールが贈るフレンチ・ミュージカル・コメディーの傑作。
借金まみれの若き画家ミシェルはパリのアパートに暮らしている。ある日、居留守を決め込むミシェルのもとに借金取りたちが押しかけてきて大騒ぎになるが、同居人のプロスペールが宝くじの当選を知らせたことで一件落着……。と思いきや、肝心の宝くじが見当たらない。上着のポケットに入れていたのを思い出すが、時すでに遅し。婚約者ベアトリスの部屋にあったはずの上着は、ひょんなことから “チューリップおやじ”と名乗る謎の男の手に渡っていた。宝くじを取り戻すべく、パリの街を奔走するミシェル。だが、分け前を欲しがるプロスペールに、謎の義賊団、警察、オペラ歌手まで入り乱れて、大騒動が巻き起こる。果たしてミシェルは宝くじを取り戻すことが出来るのか?その結末やいかに!
監督について Director
ルネ・クレール/René Clair
本名ルネ・ショメット。1898年11月11日、フランス、パリ生まれ。1917年、18歳で救急隊の運転手として第一次世界大戦に参加。戦後、ジャーナリストとして活動する。1920年にルネ・クレールの名で俳優として映画界に入り、1923年、『眠るパリ』で監督デビュー。サイレント時代の作品としては『イタリア麦の帽子』('28)などがある。1930年に初のトーキー作品となる『巴里の屋根の下』を発表。『自由を我等に』('31)、『巴里祭』('33)など新しいトーキー映画のスタイルを築いた。『最後の億萬長者』('34)の失敗後は渡英し、2本の長編を撮影。一旦フランスに戻るが、1940年に戦火を避けアメリカへ。ハリウッドにおいて『奥様は魔女』('42)など5作品を監督した。戦後はフランス映画界に復帰し、『沈黙は金』('47)、『リラの門』('57)などの傑作を生み出した。1981年3月15日、ヌイイ=シュル=セーヌで死去。
作品について About Film
『ル・ミリオン』が制作されたのは1931年。トーキーの黎明期である。当時、サイレント映画はさまざまなテクニックを確立し、豊かな表現力を手に入れていた。そこへ、青天の霹靂のように音声が到来し、その結果、サイレント時代の大げさな演出はすっかり影をひそめた。トーキーの最初期には、役者が話したり歌ったりするのをただ撮影しただけの作品がほとんどだった。そんな状況のなか、ルネ・クレールが新機軸を打ち出す。ミュージックホールにヒントを得て、セリフにメロディをつけ、劇中に歌を挿入し、音楽を効果的に利用して笑いを生みだした。また、絶えず動きまわる登場人物たちに合わせ、カメラを自由自在に動かした。カメラワークの巧みさは、パリの街を俯瞰する冒頭のシーンにもよく表れている。パリの巨大な模型が、長回しのトラベリングで映しだされる。このとき模型の縮尺が連続的に変化しているのだが、観客はその変化にほとんど気づかない。その技術の高さは驚くべきである。
ドイツ表現主義の「影の美学」とは異なり、『ル・ミリオン』は「明るい光」に満ちている。フランス語で「明るさ」を意味する「クレール」という名前が、文字どおり、ルネ・クレールのスタイルを表しているのだ。劇中に登場する画家のアトリエ、古道具屋、警察署は、ミニマルアートのように見える。異様なオブジェが白い壁にきわだち、劇場の屋根から漏れる明かりが靄のように漂う。ルネ・クレールは自然主義者ではない。様式的な映像が、奇妙な物語に合致する。貧乏画家、警官、泥棒、オペラ歌手といった登場人物たちが入り乱れ、追いかけあい、右往左往する。彼らのドタバタ劇は、オペラ座の舞台裏でクライマックスに達する。この自由奔放なおとぎ話では、どんなことが起きても不思議ではない。なんといっても、ルネ・クレールは、シュールレアリスムの映画をサイレント時代に作っていたのである。
アレキサンドル・ティケニス(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)
公開スケジュール Schedule
【上映日】
11月3日(木・祝)、4日(金)、5日(土)、6日(日)、9日(水)、12日(土)、13日(日)、30日(水)
【上映時間】
11:00/14:00/17:00
諸事情により、予定致しておりました11月11日(金)の上映会を中止させて頂きます。
急な変更でご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。
代替日として、11月30日(水)に上映会を実施いたします。(予約は10月21日(金)より承ります)
ご理解賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
会場 Access
銀座メゾンエルメス ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
予約 Reservation
※このプログラムの上映は既に終了いたしております。
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