SKILLS ACADEMY
スキル・アカデミー
2021-2022年のテーマ:木
中高生向けワークショップ
「木に学ぶ、五感で考える」
Wood-Life Learning
全体ラップアップ
参加者のみなさんが再び集い、「木」をめぐるスキルをつなぐ対話・展示・イベント
開催日:2022年5月29日(日)
場所:銀座メゾンエルメス フォーラム
photo by Motoyuki Daifu (記載がない限り)
木に学んだスキルについて対話する
観察する・愛でる・表現する、という3つのキーワードで、事前課題として問いかけた質問に対する回答を糸口に、まず同じワークショップに参加したひと同士で、次に、他のワークショップに参加したひととグループを作り、お互いの体験を共有しながら、木についての課題や問いを深める対話を行いました。ディスカッションの話題は「教室や劇場で表現を楽しむことと、森のなかで表現を楽しむことにはどんな違いがあるか?」「アイディアを得るために観察することは、理科の授業のように観察する場合と、どんなふうに違うか?」「何十年、何百年かけて木に関わることの難しさ、一方で楽しさはどんなところにあると思うか?」など。それぞれのプログラムで経験したことはまったく異なりますが、共通点や違いを見つけながら、「木」に学ぶスキルを広げ、そして深めました。
自然素材に向き合い、表現するそれぞれの姿勢
午後は、クラヴィコード作家の内田輝さんによる演奏と、「B 丸太と音楽」のワークショップで講師を務めてくださった東京楽竹団のみなさんによるライブ演奏会。木や竹といった自然素材を観察し、その素材とそれが奏でる音を愛で、ご自分の手で楽器を作り、音楽として表現している2 組の音楽家です。
クラヴィコードとは、13-14世紀に誕生した木製の鍵盤楽器です。樹齢500年の盆栽に捧げる演奏で、厳粛かつ穏やかな時間が紡がれました。
一方、東京楽竹団のみなさんは、森でのワークショップでは扱うことができなかった大きな竹楽器で、会場全体が振動し高揚するパフォーマンスを披露してくださいました。
演奏後のポストトークでは、エルメス財団が昨年発表した書籍『Savoire & Faire 木』において盆栽の写真作品をご提供くださった写真家・山本昌男さんにも加わっていただき「木に学ぶ、五感で考える」姿勢を改めて考える機会となりました。
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演奏
内田輝 Akira Uchida
(クラヴィコード製作家 /音楽家)
音楽家、ピアノ調律師、クラヴィコード製作家。14世紀に考案されたクラヴィコード(鍵盤楽器) の製作、ピアノ調律から観る音の世界を伝えるワークショップなど独自の活動を行う。自ら楽器を作り、音を調律し、音楽家であること。この流れを大事にして音を響かせて、世界を観たいと思っている。
東京楽竹団 TOKYO RAKUTAKEDAN
(創作竹楽器演奏集団)
2008年結成。「竹」を使い、今までにない日本の音を創り出しているグループ。楽器作りは竹林に入り竹を一本一本切り出す作業から始まり、竹の響きをとことん引き出し音楽を奏でている。楽器から演奏まで一貫した「ものづくり」を特徴としている。(スキル・アカデミー「B 丸太と音楽」講師)
写真家
山本昌男 Masao Yamamoto
(写真家/アーティスト)
1985年頃より写真家として活動開始。1994年からアメリカ市場で作品を発表以降、世界各地で展示を開催。モノクロームの静謐で詩的な写真作品やインスタレーションで知られる。万物の価値は平等であるという感覚を持ちながら、身の回りのありとあらゆるものが被写体となる。2018年より人と自然が生み出す美を追求した「BONSAI」シリーズを制作。
今回のイベントのために、たった1日の特別な展示を行うことができました。小田康平さんによる多肉植物の作品、風間サチコさんによる木版画の作品、小林國雄さんによる盆栽の作品、沙里さんによる香りのインスタレーション、そして山本昌男さんによる写真の作品と、木を巡る様々な表現を味わい尽くせるものになりました。また、ワークショップ当日の記録写真も掲示し、詩の朗読会や打楽器の演奏会の音源も楽しめる形式に作りました。
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展示協力頂いた講師の方々(五十音順、敬称略)
小田康平(叢)、風間サチコ(アーチスト)、小林國雄(盆栽職人)、沙里(調香師)、山本昌男(写真家)