GINZA MAISON HERMÈS
Le Studio
『ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォー』
Deux de la Vague
エルメスのオデッセイ: 映画監督になる
2021.10.2(土)~ 10.25(月)
(c) Video Mercury
ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。
2021年のテーマは「エルメスのオデッセイ」。
10月は、フランス映画史の‟新たな波”の主役を演じたともいえる映画監督や俳優に迫ったドキュメンタリー『ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォー』を上映します。
『ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォー』
Deux de la Vague
2010年/フランス/97分/モノクロ・カラー/デジタル上映
監督・製作:エマニュエル・ローラン
脚本:アントワーヌ・ド・ベック
出演:フランソワ・トリュフォー、ジャン=リュック・ゴダール、
ジャン=ピエール・レオー、イジルド・ル・ベスコ
配給:セテラ・インターナショナル
50年代の終わりから60年代初めにかけ、フランソワ・トリュフォーとジャン=リュック・ゴダールという二人の若き才能が映画界に衝撃をもたらした。トリュフォーの『大人は判ってくれない』が1959年カンヌ国際映画祭で上映され監督賞を受賞。翌1960年にはゴダールが『勝手にしやがれ』を発表。ともに気鋭の映画批評家として活躍していた二人の革新的な作品が、一躍ヌーヴェルヴァーグを世界に知らしめることとなる。新世代の旗手として、二人は映画に対する情熱を共有し、連帯・共闘してゆくのだが、その友情は1968年の五月革命を機に終わりを迎える。そして二人の間で運命を翻弄される俳優ジャン=ピエール・レオー…。代表作の名シーンと貴重な記録映像を織り交ぜながら歴史を再構築する本作は、二人の少年期から、出会い、友情、決別に至る軌跡をスクリーンに蘇らせる。
監督について Director
エマニュエル・ローラン/Emmanuel Laurent
1950年、フランス生まれ。映画監督、脚本家、プロデューサー、作家。映画館の最前列に座り独学で映画を学ぶ傍ら、編集技師としてキャリアをスタートさせた。1984年、独立系映画製作会社、Films à Troisを設立、マルタン・ド・ラ・フシャルディエールとともに経営を担当した。監督作としては本作のほかに『Derrière chez nous』('86)や『Le Cantique des Cantines』('90)などがある。プロデューサーとしてもテレビドキュメンタリーを含め、数多くの作品を手掛けている。2003年には自身初の小説『Mademoiselle V. Journal d’une insouciante』を発表した。2015年2月8日、パリにて死去。
1950年、フランス生まれ。映画監督、脚本家、プロデューサー、作家。映画館の最前列に座り独学で映画を学ぶ傍ら、編集技師としてキャリアをスタートさせた。1984年、独立系映画製作会社、Films à Troisを設立、マルタン・ド・ラ・フシャルディエールとともに経営を担当した。監督作としては本作のほかに『Derrière chez nous』('86)や『Le Cantique des Cantines』('90)などがある。プロデューサーとしてもテレビドキュメンタリーを含め、数多くの作品を手掛けている。2003年には自身初の小説『Mademoiselle V. Journal d’une insouciante』を発表した。2015年2月8日、パリにて死去。
作品について About Film
ヌーヴェルヴァーグは、今も、若い世代の映画監督やシネフィルの心を魅了している。本作は、ヌーヴェルヴァーグの旗手フランソワ・トリュフォーとジャン=リュック・ゴダールの波乱にみちた関係をとおして、独自のスタイルでヌーヴェルヴァーグの時代を回顧していく。
1960年代は、社会的にも文化的にも激動の時代だった。第二次世界大戦をほとんど知らない若者たちが、華やかに街を闊歩していた。情熱と野心に胸をふくらませた若き映画評論家トリュフォーとゴダールは、アカデミズムと袂をわかち、自分自身の映画を撮るために、戦闘態勢を整えていた。芸術の歴史において何度も繰り返されてきたように、ふたりの若者たちは、慣習をふみにじり、禁忌を犯すことも厭わなかった。たとえば、彼らが師と仰いだイングマール・ベルイマンから着想を得た「カメラ目線」も、それまでの常識からすれば禁じ手にほかならなかった。
トリュフォーの『大人は判ってくれない』もゴダールの『勝手にしやがれ』も、実際にはヌーヴェルヴァーグの最初の作品ではなかったが、メディアによって大々的に報道され、興行的にも大きな成功を収めたことで、ヌーヴェルヴァーグを象徴する作品となった。そしてこの二篇を境に、フランス映画の風景は一変した。従来の映画が、突然、遠い昔につくられた時代遅れの作品にしか見えなくなった。
『ふたりのヌーヴェルヴァーグ』は、映画の授業のように多くのことを教えてくれる。映像作品の抜粋とインタビューを織り交ぜながら、「作家性の高い作品」という概念を生みだしたこの革命的な運動に立ち返り、共犯者となったふたりの映画監督の軌跡をたどり、当時のシネフィルたちの熱狂をよみがえらせる。第七芸術への情熱によって結ばれたトリュフォーとゴダールは、共に戦い、そして決裂した。トリュフォーは恋愛を追求し、ゴダールは政治を探求した。かつての戦友が、顔を合わせるたびに激しくいがみ合うようになった。ふたりは、映画監督の役割について正反対の考えをもっていた。彼らにとって人生と映画が切り離せないものである以上、それは人生観の違いでもあった。
ふたりの対立は熾烈をきわめたが、本作はどちらの立場にも偏らないよう慎重を期している。そして、そのような対立関係にあってなお、ふたりが共有したものを、本作は明らかにする。彼らは、俳優ジャン=ピエール・レオーをくりかえし作品に起用した。レオーはふたりの作品を結びつける存在でありつづけたのだ。その意味で、本作のタイトルは『ヌーヴェルヴァーグの申し子』であってもよかったのかもしれない。
アレキサンドル・ティケニス(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)
1960年代は、社会的にも文化的にも激動の時代だった。第二次世界大戦をほとんど知らない若者たちが、華やかに街を闊歩していた。情熱と野心に胸をふくらませた若き映画評論家トリュフォーとゴダールは、アカデミズムと袂をわかち、自分自身の映画を撮るために、戦闘態勢を整えていた。芸術の歴史において何度も繰り返されてきたように、ふたりの若者たちは、慣習をふみにじり、禁忌を犯すことも厭わなかった。たとえば、彼らが師と仰いだイングマール・ベルイマンから着想を得た「カメラ目線」も、それまでの常識からすれば禁じ手にほかならなかった。
トリュフォーの『大人は判ってくれない』もゴダールの『勝手にしやがれ』も、実際にはヌーヴェルヴァーグの最初の作品ではなかったが、メディアによって大々的に報道され、興行的にも大きな成功を収めたことで、ヌーヴェルヴァーグを象徴する作品となった。そしてこの二篇を境に、フランス映画の風景は一変した。従来の映画が、突然、遠い昔につくられた時代遅れの作品にしか見えなくなった。
『ふたりのヌーヴェルヴァーグ』は、映画の授業のように多くのことを教えてくれる。映像作品の抜粋とインタビューを織り交ぜながら、「作家性の高い作品」という概念を生みだしたこの革命的な運動に立ち返り、共犯者となったふたりの映画監督の軌跡をたどり、当時のシネフィルたちの熱狂をよみがえらせる。第七芸術への情熱によって結ばれたトリュフォーとゴダールは、共に戦い、そして決裂した。トリュフォーは恋愛を追求し、ゴダールは政治を探求した。かつての戦友が、顔を合わせるたびに激しくいがみ合うようになった。ふたりは、映画監督の役割について正反対の考えをもっていた。彼らにとって人生と映画が切り離せないものである以上、それは人生観の違いでもあった。
ふたりの対立は熾烈をきわめたが、本作はどちらの立場にも偏らないよう慎重を期している。そして、そのような対立関係にあってなお、ふたりが共有したものを、本作は明らかにする。彼らは、俳優ジャン=ピエール・レオーをくりかえし作品に起用した。レオーはふたりの作品を結びつける存在でありつづけたのだ。その意味で、本作のタイトルは『ヌーヴェルヴァーグの申し子』であってもよかったのかもしれない。
アレキサンドル・ティケニス(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)
公開スケジュール Schedule
【上映日】
10月2日(土)、3日(日)、 8日(金)、9日(土)、10日(日)、16日(土)、17日(日)、23日(土)、24日(日)、 25日(月)
【上映時間】
11:00/14:00/17:00
10月2日(土)、3日(日)、 8日(金)、9日(土)、10日(日)、16日(土)、17日(日)、23日(土)、24日(日)、 25日(月)
【上映時間】
11:00/14:00/17:00
会場 Access
銀座メゾンエルメス ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
予約 Reservation
※このプログラムの上映は既に終了いたしております。