GINZA MAISON HERMÈS
Le Studio
『地中海Ⅲ』
The Mediterranean Ⅲ
地中海
2003.9.13(土)~10.18(土)
ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。
『地中海Ⅲ』The Mediterranean Ⅲ
ほら、あおく澄んだ海
その胎内では、千の魚が
静かに鱗をうねらせる
あおく澄んだ海藻の世界
ほら、千の小石、太陽よりもまぶしい千の目
ほら、波が、踊り子たちが、
エメラルドの床の上をつま先立ちで
海のダンスを踊っている
パントマイムのように、軽やかに
ディラン・トーマス
第1部 ニースについて A propos de Nice
1930年/フランス/25分/モノクロ/サイレント
監督:ジャン・ヴィゴ
* マルク・ペローヌのアコーディオン伴奏付きサウンド版
フォトクレジット:©"A propos de Nice" a film by Jean Vigo, Production Gaumont (1930)
当時の前衛映画のあり方をまさに表明していた本作は、『新学期 操行ゼロ』や『アタラント号』などの傑作を生んだ監督、ジャン・ヴィゴの最も美しく、著名な作品のひとつである。映画史上きわめて重要なこの作品について、ジャン・ヴィゴは、自ら「社会的なドキュメンタリー、より厳密に言えば、現実にもとづいた視点」と定義している。風刺の効いた本作は、当時においては、政治的態度を果敢に示した作品であった。
第2部 バルドーとゴダール、あるいは「物事の選択」 Bardot – Godard ou《le Parti des choses》
1964年/フランス/9分/モノクロ
監督:ジャック・ロジエ
ジャック・ロジエ*が撮ったこの非常に美しいドキュメンタリーは、イタリアのカプリ島に気高くそびえ立つマラパルテ邸で『軽蔑』を撮影していたブリジット・バルドーとジャン=リュック・ゴダール、その撮影隊を見せてくれる。ゴダール代表作のひとつ『軽蔑』の撮影の雰囲気を垣間見せてくれる希有な資料でもある。ゴダールが、主演のミシェル・ピコリと同じ帽子を撮影中に被っていることに注目あれ!
第3部 サント・ソスピール荘 La Villa Santo Sospir
1952年/フランス/37分/カラー
監督:ジャン・コクトー
当時コダック社が開発したばかりの新しいカラー・フィルム、コダクロームフィルムを用いて、ジャン・コクトーが南仏サン=ジャン=カプ・フェラにあるヴェスヴェレー家の別荘で撮影した作品。コクトーは、海に突き出た岬にあるこの別荘でほぼ毎夏を過ごし、この家の壁に、色調を抑えながらもあふれる才能で、「刺青を入れるように」画を描いた。彼は各部屋をデッサンするにあたり、太陽や月、狩り(サント・ソスピールは猟師だったようだ)、ナルキッソスの話などギリシャ・ローマ神話からの題材を得ている。本作では、オデュッセウスやファイドラ、オルフェなどお気に入りのギリシャ神話の登場人物を称賛する絵を別荘のアトリエで描くコクトーも、見ることができる。この「ヴァカンス中に撮られた」作品は、魔法のような別荘についての魅力的な「審美渉猟」であり、『オルフェの遺言』の作家のエスプリが染み渡った作品である。
第4部 カシス Cassis
1966年/アメリカ/3分/カラー
監督:ジョナス・メカス
アメリカのアンダーグラウンド映画の第一人者であり、アンソロジー・フィルムズ・アーカイヴの設立者でもあるジョナス・メカスが、地中海沿いのフランスの小さな港町カシスで、コマ落としで撮影したエッセー。本編は、1964年から1968年の間に日記形式で綴られた有名な作品『ウォルデン』(『日記、ノート、スケッチ』の再編集版)より抜粋した、非常に短いながらも珠玉の映像である。
その胎内では、千の魚が
静かに鱗をうねらせる
あおく澄んだ海藻の世界
ほら、千の小石、太陽よりもまぶしい千の目
ほら、波が、踊り子たちが、
エメラルドの床の上をつま先立ちで
海のダンスを踊っている
パントマイムのように、軽やかに
ディラン・トーマス
(1930年12月28日『1930-1932 Notebook』より)
第1部 ニースについて A propos de Nice
1930年/フランス/25分/モノクロ/サイレント
監督:ジャン・ヴィゴ
* マルク・ペローヌのアコーディオン伴奏付きサウンド版
フォトクレジット:©"A propos de Nice" a film by Jean Vigo, Production Gaumont (1930)
当時の前衛映画のあり方をまさに表明していた本作は、『新学期 操行ゼロ』や『アタラント号』などの傑作を生んだ監督、ジャン・ヴィゴの最も美しく、著名な作品のひとつである。映画史上きわめて重要なこの作品について、ジャン・ヴィゴは、自ら「社会的なドキュメンタリー、より厳密に言えば、現実にもとづいた視点」と定義している。風刺の効いた本作は、当時においては、政治的態度を果敢に示した作品であった。
第2部 バルドーとゴダール、あるいは「物事の選択」 Bardot – Godard ou《le Parti des choses》
1964年/フランス/9分/モノクロ
監督:ジャック・ロジエ
ジャック・ロジエ*が撮ったこの非常に美しいドキュメンタリーは、イタリアのカプリ島に気高くそびえ立つマラパルテ邸で『軽蔑』を撮影していたブリジット・バルドーとジャン=リュック・ゴダール、その撮影隊を見せてくれる。ゴダール代表作のひとつ『軽蔑』の撮影の雰囲気を垣間見せてくれる希有な資料でもある。ゴダールが、主演のミシェル・ピコリと同じ帽子を撮影中に被っていることに注目あれ!
*ヌーヴェルヴァーグの傑作のひとつ『アデュー・フィリピーヌ』の監督
第3部 サント・ソスピール荘 La Villa Santo Sospir
1952年/フランス/37分/カラー
監督:ジャン・コクトー
当時コダック社が開発したばかりの新しいカラー・フィルム、コダクロームフィルムを用いて、ジャン・コクトーが南仏サン=ジャン=カプ・フェラにあるヴェスヴェレー家の別荘で撮影した作品。コクトーは、海に突き出た岬にあるこの別荘でほぼ毎夏を過ごし、この家の壁に、色調を抑えながらもあふれる才能で、「刺青を入れるように」画を描いた。彼は各部屋をデッサンするにあたり、太陽や月、狩り(サント・ソスピールは猟師だったようだ)、ナルキッソスの話などギリシャ・ローマ神話からの題材を得ている。本作では、オデュッセウスやファイドラ、オルフェなどお気に入りのギリシャ神話の登場人物を称賛する絵を別荘のアトリエで描くコクトーも、見ることができる。この「ヴァカンス中に撮られた」作品は、魔法のような別荘についての魅力的な「審美渉猟」であり、『オルフェの遺言』の作家のエスプリが染み渡った作品である。
第4部 カシス Cassis
1966年/アメリカ/3分/カラー
監督:ジョナス・メカス
アメリカのアンダーグラウンド映画の第一人者であり、アンソロジー・フィルムズ・アーカイヴの設立者でもあるジョナス・メカスが、地中海沿いのフランスの小さな港町カシスで、コマ落としで撮影したエッセー。本編は、1964年から1968年の間に日記形式で綴られた有名な作品『ウォルデン』(『日記、ノート、スケッチ』の再編集版)より抜粋した、非常に短いながらも珠玉の映像である。
作品について About Film
『前衛映画と地中海』
「この不思議が、とてもわたしの手に負えない以上、
逆に、それの狂言廻しだというふりをしてやろう。」
ジャン・コクトー
(『エッフェル塔の花嫁花婿』1921年、安堂信也訳、白水社)
フィルム・エッセーの数々、後に有名になり、さらにカルト的な人気を博すことになる前衛映画は、その舞台と光に美しき地中海を選び、そこから着想を得たものも多く、その地方の一連の徴をフィルムに刻んでいた。
パトリック・バンサール(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター/シネマテーク・フランセーズ・ディレクター)
「この不思議が、とてもわたしの手に負えない以上、
逆に、それの狂言廻しだというふりをしてやろう。」
ジャン・コクトー
(『エッフェル塔の花嫁花婿』1921年、安堂信也訳、白水社)
フィルム・エッセーの数々、後に有名になり、さらにカルト的な人気を博すことになる前衛映画は、その舞台と光に美しき地中海を選び、そこから着想を得たものも多く、その地方の一連の徴をフィルムに刻んでいた。
パトリック・バンサール(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター/シネマテーク・フランセーズ・ディレクター)
上映スケジュール Schedule
上映日
2003年9月13日(土)~10月18日(土) 毎週土曜日
上映時間
11:00/14:00/16:30
2003年9月13日(土)~10月18日(土) 毎週土曜日
上映時間
11:00/14:00/16:30
会場 Access
銀座メゾンエルメス ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
予約 Reservation
※このプログラムの上映は既に終了いたしております。