エルメス表参道店Window Display

「海底から岸辺へ」From the Deep to the Shore

2026.7.31(金)~2026.11.13(金)エルメス表参道のウィンドウでは、エルメスが掲げる年間テーマをさまざまなアーティストの創造的な視点を通して表現します。エルメスの2026年の年間テーマは「冒険の呼び声」。ウィンドウという空間の中で、エルメスの理想とする夢の世界に誘います。

© Nacasa&Partners Inc. / Courtesy of Hermès Japon

© Nacasa&Partners Inc. / Courtesy of Hermès Japon

今年の年間テーマ「冒険の呼び声」は、フランス語では"L'appel du large"(直訳:海の呼びかけ)であり、水や貝殻、そして海が掻き立てる豊かな想像力を自然と想起させます。装飾性を大切にしてきた表現をもとに、シャスタンは今回ウィンドウの中で、海の世界をスケール感や素材、象徴的なモチーフを用いて、遊び心と詩情をもって再解釈しました。インスタレーション全体は、おとぎ話のような幻想的な雰囲気に満たされています。海と陸という2つの世界を繋いでいるのは、巨大な泡のネックレスを運ぶ2頭の馬です。1頭は海に棲み、もう1頭は陸に棲む馬。それぞれが異なる世界を象徴しながら2つのウィンドウを同じひとつの物語へと繋ぎます。馬の背景は、「海中」と「浜辺」の2つのシーンで構成され、右のウィンドウでは、視点は海の中へと潜り込み、海洋の世界に着想を得た生き物や装飾が彩る、幻想的で楽しげな海中の宴へと誘われます。続く左のウィンドウでは、海面へと浮かび上がり、穏やかな花芽の景色が広がっています。海底から岸辺へと向かう旅を通して、夢と現実のあわいを巡るような幻想的な物語へと観る人を誘います。

アーティストプロフィール Artist Profile

カミーユ・シャスタン Camille Chastang1994年生まれ。フランス・ノルマンディーを拠点に活動。テキスタイルデザインを学んだ後、カミーユ・シャスタンは応用芸術の分野を離れ、美術(ファインアート)を学ぶ道へ進む。26歳でニースのヴィラ・アルソンを卒業。この2つの学びを基盤として、シャスタンは自身の作品において、装飾芸術とファインアートを対等なものとして結び付け、その立場を表現・主張することを試みている。彼女の作品は、フランスのドローイング専門誌『Roven』にも掲載された。また、ドローイングとの関係性についてのテキストも執筆しており、さまざまなワークショップでは学生を対象に自身の文章の朗読を行うこともある。