GINZA MAISON HERMÈS

Le Studio

『大海原をひとりで』Seule autour du monde

冒険の呼び声:もっと波の近くへ2026.5.2(土)~ 5.22(金)

(c) Edouard Mauriat

ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。2026年のテーマは「冒険の呼び声」。

5月のル・ステュディオは、『大海原をひとりで』(2022)を上映します。ヨットセーラーのサマンサ・デイビスが世界一周のレースで奮闘するドキュメンタリー。ぜひ、ご覧ください。

 

『大海原をひとりで』Seule autour du monde

2022年/フランス/78分/カラー/ブルーレイ上映監督・脚本・撮影:エドゥアール・モーリア製作:アンヌ=セシル・ベルトモー、ジュリアン・モーリア音楽:マーティン・ウィーラー出演:サマンサ・デイビス、ダビド・シノー

2020年11月、イギリス人ヨットセーラーのサマンサ・デイビスは、フランスのレ・サーブル=ドロンヌの港から、単独無寄港の世界一周ヨットレース〈ヴァンデ・グローブ〉に挑む。彼女にとってこのレースは「1クリック=1ハート」という心臓病の子供たちを救うための募金プロジェクトも兼ねていた。しかし、出発から数週間後、アフリカ沖での浮遊物との衝突事故でリタイアを余儀なくされてしまう。ヨットも損傷し、心身ともに疲弊した彼女は冒険家としての人生を見つめ直すことに。はたしてこの困難に打ち勝ち、世界一周を完遂することが出来るのか?

 

監督について Director

エドゥアール・モーリア/Edouard Mauriat1972年生まれ、映画監督・プロデューサー。名門映画学校ラ・フェミスで映画製作を学ぶ。同校を卒業後、1998年にドキュメンタリーなどを専門とする映画製作会社Mille et une Productionsをアンヌ=セシル・ベルトモーと共同で設立。同社は作家主義に重点を置いており、新進監督のデビュー作を手掛けることも多い。また、アラブ世界を題材にした作品でも知られている。代表作には、『ダーウィンの悪夢』('04/フーベルト・ザウパー監督)、の『アンダルシア』('07/アラン・ゴミ監督)、そして『メルシー・パトロン!』('16/フランソワ・リュファン監督)などがある。

 

作品について About Film

単独、無寄港、無補給で世界一周をめざすヨットレース「ヴァンデ・グローブ」。海のエベレストとも称されるこの過酷なレースのほんとうの姿を、私たちはどれだけ知っているだろうか。この種のイベントは、通常、視聴者の心をつかむ短い動画で紹介されることが多い。しかし、エドゥアール・モーリア監督が本作で示そうとしたのは、そうした作り込まれた映像ではない。彼の作品に映しだされるのは、八〇分間のむき出しの真実と飾らない誠実さである。モーリア監督は、これまでに何度も世界一周を経験した熟練セーラー、サマンサ・デイビスとタッグを組み、彼女の船に撮影機材を設置した。カメラは昼も夜も、彼女のすがたを追いつづける。晴れやかな笑顔のときも、疲れ果てて不安に押しつぶされそうなときも、彼女はカメラにむかって心の奥深くにひそむ感情をひとつひとつ言葉にしていく。夜明けの太陽が水平線から昇ってくるときの心が震えるような感動。嵐が迫ってきたときの緊張感。そして危険と隣り合わせの大海原にあってなお、彼女を前に進ませる内なる力。どんな危険にも怯まない「海への情熱」が語られる。カメラは、サマンサの感情と行動に密着するだけでなく、ヨットの進行を陸上から見守るチームの姿も映しだす。彼らはリアルタイムでヨットの状況を追跡しながら、サマンサを精神的にも技術的にも支える。とりわけ、衝突事故という危機的な場面において、重要な役割を果たした。映画の序盤を過ぎたあたりで起きるその事故は、物語の大きな転換点となった。サマンサの航海は中断を余儀なくされ、レースの躍動感に身を任せていた観客も彼女とともに立ち止まることを強いられる。ここからドラマは新たな局面へと進む。物語の焦点はもはや「順位争い」ではない。サマンサが、絶望の淵から立ち上がるための「心の強さと体力」を見出せるかどうかに移るのだ。彼女が再出発を決断するのは、アスリートとしての誇りだけが理由ではなかった。スポンサーとともに守りつづけてきた大切な約束が、彼女の背中を押したのだ。航海をつうじて寄付を募り、その寄付によって心臓病の子どもたちを救うという使命を裏切ることはできなかった。子どもたちへの最終的な支援額は、ヨットが走破した距離だけではなく、サマンサの発信に応えるフォロワー数にも左右されることになっていたのだ。クリックひとつで世界がつながる現代の文化が、誰かの命を救う力となる。それは素晴らしいことだ。しかし、モーリア監督が選んだ映画的手法は、大規模なスポーツイベントのSNSを中心とする宣伝手法とは正反対の場所にある。SNS的な映像が瞬間的なインパクトや見栄えの良さ、ライブ感を追求するのに対して、この映画で大切にされるのは、時間の流れ、自分との対話、人間の弱さであった。アレキサンドル・ティケニス(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)

 

会場 Access

銀座メゾンエルメス ル・ステュディオ(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)

 

上映スケジュール Schedule

予約 Reservation

※このプログラムの上映は既に終了いたしております。

 

お知らせ(1)

6月は、施設都合により、ル・ステュディオの上映はございません。次の上映は7月になりますのでご注意ください。7月の上映作品および予約開始日は、6月の2週目頃に告知予定です。 

 

お知らせ(2)

7月の上映の予約から、予約システムが新しくなる予定です。登録方法などの詳細は、6月上旬配信のメールニュースにてご確認ください。

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