エルメス表参道店
Window Display

「メタモルフォーゼ -変容-」
La Metamorphose

2025.9.26(金)~11.27(木)

エルメス表参道のウィンドウでは、エルメスが掲げる年間テーマをさまざまなアーティストの創造的な視点を通して表現します。
エルメスの2025年の年間テーマは「ドローイング‐描く‐」。ウィンドウという空間の中で、エルメスの理想とする夢の世界に誘います。

© Nacasa&Partners Inc. / Courtesy of Hermès Japon

© Nacasa&Partners Inc. / Courtesy of Hermès Japon

今回表参道店のウィンドウを手掛けるのは、フランス人アーティスト、ローレンティン・ペリユです。ペリユはマクラメの技法を応用し、平面や立体の作品を制作しています。彼女が今年のテーマ「ドローイング」からまず思い浮かべたのは、こどもの頃にスケッチをしていた学校のノートでした。そしてその方眼紙になっているノートをそのままウィンドウの背景に使用し、そのノートに描いたスケッチが頭の中で変容して生命を得ている状況を表現しました。想像上の花、果物、昆虫たちが、生命を吹き込まれた大きな絵画の中心に佇んでいます。
右側のウィンドウでは、野の花が岩を登り、トンボや蝶が花々の中を飛び回り、花々は色が塗られた紙や布、マクラメなどで徐々にスケッチから立体的な現実味を帯びた形に変容していきます。そして、上部の枝には鳥が止まり、翼を広げて飛び立とうとしています。エルメスの工房で使われていたロープの切れ端でできた繊維によって覆われた岩は、鮮やかな青と緑の混ざり合った色合いで彩られています。岩の表面には金色の根が見え、この風景に深みのある趣を添え、岩に生えた葉っぱは、マクラメ編みで装飾されています。
一方、左側の右端にはノートの切れ端とそのノートから飛び出した想像上の風景が浮かび上がっています。その絵の中央には大きなトンボがくわえているテーブルクロスがあり、その上には、実在の帽子、想像上のリンゴやバナナ、魚など、あるいは描かれたものなど、テーブルクロスから飛び出てきたかのように浮かびあがっています。そして、その左側には秋の色に染まった葉を茂らせたロープの木がひっそりと佇んでいます。

アーティストプロフィール Artist Profile

ローレンティン・ペリユ Laurentine Perilhou

2009年の南米旅行でマクラメと出会ったローレンティン・ペリユは、この古代の技法を創作活動の基盤とし、彫刻的で現代的な表現へと昇華させた。反復によって結び目を文字へと変容させ、その表現力と瞑想的な力を探求する。植物の靭性に触発された彼女の作品は、自然と想像力が対話する場を創出し、有形の世界に再び詩的な魔法をかけるような創作を行っている。2024年、ペリユはミラノ・デザインウィーク期間中にロッサアーナ・オルランディ・ギャラリーで、またヴェネチアのホモ・ファーバー・ビエンナーレで作品を発表した。