GINZA MAISON HERMÈS

Le Studio

『カニングハム』
Cunningham

フォーブルの魂:作品が生まれる
2024.7.6(土)~ 7.28(日)

(c) 2019 ACHTUNG PANDA! MEDIA/ ARSAM INTERNATIONAL/ CHANCE OPERATIONS

ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。
2024年のテーマは「フォーブルの魂」。

7月は、鮮鋭なモダンダンスを繰り広げたマース・カニングハムへのトリビュート『カニングハム』。

『カニングハム』
Cunningham

2019年/ドイツ、フランス、アメリカ/93分/カラー/ブルーレイ上映

監督・脚本・編集:アラ・コフガン
製作:アラ・コフガン、ヘルゲ・アルバース、ケリー・ギルパトリック、エリザベス・デルード・ディックス、イラン・ジラール、デリック・ツェン
撮影:ムコ・マルハシアン
音楽:フォルカー・ベルテルマン
出演:キャロリン・ブラウン、ジョン・ケージ、アシュリー・チェン、ロバート・ラウシェンバーグ

アメリカの振付家マース・カニングハム(1919-2009)が、戦後のニューヨークでダンサーとして活躍した初期から、先見性のある振付家の一人として頭角をあらわすまでの芸術的進化をたどるドキュメンタリー。カンパニーのダンサーとともに撮影された本作は、カニングハムの70年の長きにわたるキャリアの中から、1942年から1972年の間に創作された14のバレエを取り上げ、180の作品を網羅する。そして、未公開のアーカイブ映像は、カニングハムの革新的な軌跡を映し出すだけでなく、彼の多くのコラボレーター、特に美術家のロバート・ラウシェンバーグや音楽家のジョン・ケージへのオマージュとなっている。

監督について Director

アラ・コフガン/Alla Kovgan

1973年モスクワ生まれ。1996年以来、ロシアとアメリカを行き来しながら、様々な分野のアーティストとのコラボレーションによる映画、インスタレーション、舞台でのインターメディアパフォーマンスを制作している。ジンバブエの振付家ノラ・チパウミレを描いた2008年の短編「Nora」は120もの映画祭で上映され、高い評価を受けた。エミー賞にノミネートされたドキュメンタリー「Traces of The Trade」('07)や「Movement Revolution Africa」('08)では共同監督・共同脚本・編集を手がけている。1999年にボストンで設立された多分野にわたるアーティストの共同体「キノダンス・カンパニー」のメンバーであり、2000年よりロシアのサンクトペテルブルグ国際ダンス映画祭「キノダンス」ではキュレーターも務めている。

 

作品について About Film

マース・カニングハムは、20世紀屈指の振付家だが、自身の作品について訊ねられるといつも「わたしはダンサーですから」とだけ答え、振付けの仕事については何も語らなかったという。

アラ・コフガンは、ダンスの映像化に情熱を傾けるドキュメンタリー作家であり、本作では、カニングハム舞踏団の元メンバーによって再演されたカニングハムの作品と、貴重なアーカイブ映像を織り交ぜ、カニングハムの人間と作品に迫っていく。冒頭のトンネルの場面をはじめ、すべてのダンスシーンが美しく特異な場所で撮影されており、まるで、カニングハムの内面世界を旅するような思いにとらわれる。コフガンのカメラは、ダンスを単に映像に収めるだけでなく、ダンサーたちの動きに呼応し、その身体に肉迫することで没入感を高めていく。あるいは逆に、カニングハムのスタジオがあったニューヨークのビルの屋上で8人のダンサーが踊る場面では、空撮によって上空から全体が俯瞰される。

この映画は、カニングハムの1942年から1972年までの活動に焦点をあてる。カニングハムにとって、それはきわてめ多産かつ困難な時代であった。舞踏団の活動は安定せず、カニングハム自身も自らのスタイルを確立しようと苦闘していた。彼が目指していたのは、物語や心理を排除し、肉体の動きだけを見せるダンスであり、文字どおり、ダンスのためのダンスであった。

コフガンは、カニングハムという人間を知るために、そして「自分のことを話したがらない男の頭の中に入りこむ」ために、世界各地をめぐって資料を探し、カニングハムのメモやスケッチを集め、彼自身の映像を掘り起こした。ダンサーたちの証言や資料から見えてくるのは、自分の思いを胸に秘めた内気な男が創作にすべてを捧げ、たゆまぬ努力をつづける姿である。誰も見たことのない世界を予見するカニングハムの芸術は、終生の仲間となったジョン・ケージをはじめ、本作でも言及される数多くの前衛的な芸術家たちを惹きつけた。

カニングハムの作品については、その造形的な側面も忘れてはならない。舞台上に浮かぶアンディ・ウォーホルの銀色の雲や、ダンサーの衣装と渾然一体となったロバート・ラウシェンバーグの舞台装置は、ダンスに革命を起こしたカニングハムの軽やかな振付けになくてはならないものであった。

アレキサンドル・ティケニス(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)

 

公開スケジュール Schedule

【上映日】
7月6日(土)、7日(日)、13日(土)、14日(日)、15日(月・祝)、16日(火)、20日(土)、21日(日)、27日(土)、28日(日)

【上映時間】
11:00/14:00/17:00

 

会場 Access

銀座メゾンエルメス ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)

 

予約 Reservation

※このプログラムの上映は既に終了いたしております。

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