GINZA MAISON HERMÈS
Le Studio
『パリ・ルーヴル美術館の秘密』
La Ville Louvre
フォーブルの魂:ルーヴルの千夜一夜物語
2024.4.6(土)~ 4.30(火)
(c) La Sept - Antenne 2 - Le Musée du Louvre - Les Films d'Ici 1990
ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。
2024年のテーマは「フォーブルの魂」。
4月は、ひとつの美術館を支える数多くのプロフェッショナルたちに注目します。
200年以上の歴史を誇るルーヴル美術館を取材した『パリ・ルーヴル美術館の秘密』で、30万点を超える美術品と美術館をつむぐ壮大なバックヤードをお楽しみください。
『パリ・ルーヴル美術館の秘密』
La Ville Louvre
1990年/フランス/85分/カラー/35mm上映
監督・脚本:ニコラ・フィリベール
製作:セルジュ・ラルー、ドミニク・パイーニ
音楽:フィリップ・エルサン
撮影:ダニエル・バロー、リシャール・コパン、フレデリック・ラブラス、
エリック・ミヨー、エリック・ピタール
配給:ロングライド
『ぼくの好きな先生』のニコラ・フィリベールがルーヴル美術館の舞台裏を描いたドキュメンタリー。30万点を超える美術品、2800室もの部屋、総延長数十キロに及ぶ地下の回廊、そして1200人ものスタッフ。カメラは5ヶ月間にわたり、この世界最大級の美術館に潜入し、そこで働く人々の姿を追ってゆく。作品の展示方法を議論する学芸員たち、美術品の修復作業、館内の清掃や調理場、人命救助や消火訓練など、普段は見ることの出来ないルーヴルの日常が、フィリベールの対象に寄り添うような視点で静かに映し出される。
監督について Director
ニコラ・フィリベール/Nicolas Philibert
1951年1月10日、フランス、ナンシー生まれ。グルノーブル大学で哲学を専攻。ルネ・アリオ、アラン・タネール、クロード・ゴレッタなどの助監督を務め『La voix de son maître』('78)で監督デビュー。『パリ・ルーヴル美術館の秘密』('90)、『音のない世界で』('92)で国際的な名声を獲得。2002年『ぼくの好きな先生』はフランス国内で異例の200万人動員の大ヒットを記録。その他の作品に、『かつて、ノルマンディーで』('07)、『アダマン号に乗って』('22)など。
作品について About Film
警備員が懐中電灯で暗闇を照らすように、カメラが、絵画の断片を浮かびあがらせる。世界最大の美術館の舞台裏、1200人もの職員がはたらく地下迷宮の探検がはじまる。
本作は、フレデリック・ワイズマンの系譜につらなるドキュメンタリー映画である。活気にみちた企業や施設に密着し、その精神や仕組みをナレーションによる言葉の説明抜きで明らかにしていく。美術館を舞台とする本作でも、ニコラ・フィリベールは、美術愛好家やジャーナリストを気取ることなく、あくまで控えめな観察者に徹する。ルーブル美術館の複雑さを映像に収めたいという願望と好奇心に突き動かされているのだ。フィリベールは現実をありのままに撮影するが、彼自身のことばによれば、「いつでも、予期せぬ出来事に対応する準備ができている」。ただし場合によっては、ちょっとした演出をくわえることもある。たとえば、考古学者が小さな壺をもって長い廊下を収蔵庫まで歩いていくとき、フィリベールはその廊下の音響効果と収蔵庫までの距離の長さを強調するために、考古学者にハイヒールを履くよう頼むのだ。
フィリベールは、芸術作品そのものについては何も語らない。貴重な絵画も彫刻もあくまで美術館の仕事との関わりにおいて登場する。どの作品も、運搬され、修復され、壁に架けられ、監視員に見守られる「もの」として描かれる。そして、仕事をするひとたちも、お昼を食べ、服を着替え、救護訓練をしなければならない。学芸員から警備員まで、多種多様な仕事がフラットに映しだされる。貴重な文化遺産を守り、後世に伝えるという共通の目的のために協力するすべてのスタッフに、フィリベールは敬意を捧げるのだ。ルーブル美術館とは、そこで働くひとたちが共有する「理想」にほかならない。そして、その理想の場所で、芸術作品に生命が吹き込まれるのである。
ルーブル美術館の知られざる世界には、驚きと笑いも存在する。運ぶのに15人もの作業員を必要とする巨大すぎるキャンバス。ローラースケートで館内を移動する配達係。貴重な名画を運搬するスタッフの平凡な仕草。古代の胸像がまるで魔法のようにゆっくりと床から姿をあらわし、翼の生えた彫像が空を飛ぶように部屋を横切るとき、えもいわれぬ詩情が画面にあふれる。映画の最後に、それまでずっと不在だった観衆の存在が、音だけで示される。展示室を覆いはじめた観客たちのざわめきが、美術館の静けさに終止符を打つ。
アレキサンドル・ティケニス(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)
公開スケジュール Schedule
【上映日】
4月6日(土)、7日(日)、13日(土)、14日(日)、20日(土)、21日(日)、27日(土)、28日(日)、29日(月・祝)、30日(火)
【上映時間】
11:00/14:00/17:00
会場 Access
銀座メゾンエルメス ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
予約 Reservation
※このプログラムの上映は既に終了いたしております。
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