GINZA MAISON HERMÈS

Le Studio

『ロスト・イン・ラ・マンチャ』
Lost in La Mancha

驚きの発見:夢の難破船
2023.3.11(土)~ 3.31(金)

(c) 2001 QUIXOTE FILMS LIMITED ALL RIGHTS RESERVED

ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。
2023年のテーマは「驚きの発見」。

幕開けとなる3月は、一大映画プロジェクトがわずか6日にして頓挫に追い込まれるまでを捉えたドキュメンタリー『ロスト・イン・ラ・マンチャ』をお届けします。
 

『ロスト・イン・ラ・マンチャ』
Lost in La Mancha

2001年/アメリカ・イギリス/89分/カラー/デジタル上映

監督:キース・フルトン、ルイス・ペペ
製作:ルーシー・ダーウィン
ナレーション:ジェフ・ブリッジス
編集:ジェイコブ・ブリッカ
音楽:ミリアム・カトラー
絵コンテ:テリー・ギリアム
出演:ジョニー・デップ、ヴァネッサ・パラディ
ジャン・ロシュフォール、テリー・ギリアム

配給:博報堂DYミュージック&ピクチャーズ

『モンティ・パイソン』シリーズ、『未来世紀ブラジル』、『バロン』、『12モンキーズ』など、圧倒的な映像世界とストーリーテリングで観るものを魅了してきた、鬼才テリー・ギリアム。彼が長年の夢であったドン・キホーテの物語の映画化『The Man Who Killed Don Quixote』に挑み、挫折するまでを捉えたドキュメンタリー。映画の主演は人気絶頂だったジョニー・デップ。共演に当時のデップの私生活のパートナーだったヴァネッサ・パラディ。さらに、フランス映画界の重鎮である故ジャン・ロシュフォールが名を連ね、輝かしい成功が約束されているように思われたテリー・ギリアム版「ドン・キホーテ」だったが、突然の雷雨とともに映画の運命は瞬く間に暗転していく……。大洪水によるセットの崩壊、大粒の雹による撮影機材の破損、上空を飛び交うNATO軍F-16戦闘機、そしてドン・キホーテを演ずるロシュフォールを襲う重病……。総製作費50億円を投入した空前の超大作だったが、クランクインわずか6日目にして製作は頓挫に追い込まれたのだった。一体現場で何が起こったのか?ナレーションに名優ジェフ・ブリッジスを据え、その謎が遂にべ―ルを脱ぐ!

監督について Director

ルイス・ペペ
1966年8月7日、ペンシルベニア州フィラデルフィア生まれ。

キース・フルトン
1965年10月17日、マサチューセッツ州ボストン生まれ。

二人は20年以上に渡り共同製作を行っており、『ロスト・イン・ラ・マンチャ』('01)、『ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド』('05)、『The Bad Kids』('16)など多くのドキュメンタリーやフィクション作品を手掛けている。

 

作品について About Film

2000年に『ドン・キホーテを殺した男』の撮影準備がスタートしたとき、プロジェクトの進行を記録する仕事がふたりの映画監督に任された。撮影現場を記録することは、テリー・ギリアムの映画ではよくあることだった。ギリアムの作品は、哲学的な思考を壮大なスペクタクルによって展開するものであり、撮影そのものが時に途方もない大冒険となる。このときも、映画のメイキングとして企画された映像が、クランクインの直後から、未完のプロジェクトに関するドキュメンタリーに変わってしまった。野心的な計画が、現実の壁にぶつかったのだ。

映画史には、未完成に終わった「呪われた作品」がいくつも存在する。ギリアムのドン・キホーテもそのひとつである。撮影現場は初日から思いもよらぬトラブルに襲われた。災害級の悪天候に見舞われ、予定していたロケ地が使えなくなり、主役が降板し、プロジェクト自体が中止に追い込まれた。スタッフたちは、ドキュメンタリーのカメラのまえで楽観的な希望を語り、失意に沈み、あきらめの表情を見せた。

ギリアムは、タイタニック号の艦長のように、構想10年のプロジェクトがゆっくりと海の底に沈んでいくのをなす術もなく見守った。嵐に翻弄されながらも、ギリアムは作品を信じ、情熱を失わず、想像力を羽ばたかせ、陽気にふるまった。モンティ・パイソンの元メンバーによれば、ギリアムは作品のすべてを自分でコントロールしないと気がすまなかった。セットも衣装も自分で考え、役者の演技も自分でやってみせ、ストーリーボードも自分で描いた。しかし、風車のまえに立ったドン・キホーテと同じく、ギリアムも、恐ろしいほど巨大な力のまえでは手も足も出なかった。目に見えない破壊神がやってきたと言う者もいた。予算が逼迫したのだと冷静に指摘する者もいた。言うまでもなく、映画産業にとって金銭的な問題はきわめて重要であり、保険会社の力は非常に大きい。

だが、呪われた歴史もついに終わりを迎える。2018年、配給会社もスタッフも一新され、撮影が再開された。完成した作品の評価は芳しくなかったが、ギリアム自身にとっては大きな区切りとなった。失敗を乗り越え、作品を終わらせることができたのだ。それだけでもう、ハッピーエンドと言えるだろう。

アレキサンドル・ティケニス(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)

 

公開スケジュール Schedule

【上映日】
3月11日(土)、12日(日)、16日(木)、18日(土)、19日(日)、26日(日)、28日(火)、29日(水)、30日(木)、31日(金)

【上映時間】
11:00/14:00/17:00

 

会場 Access

銀座メゾンエルメス ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)

 

予約 Reservation

※このプログラムの上映は既に終了いたしております。

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