GINZA MAISON HERMÈS
Le Studio
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
Life of Pi
エルメスのオデッセイ:海上の密室
2021.6.19(土)~ 6.30(水)
(c)Park Circus/Disney
ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。
※感染拡大防止のため、座席数を30席に減らしての開催となります。
2021年のテーマは「エルメスのオデッセイ」。
6月は、緊急事態宣言の発令に伴い中止となった5月の上映作品『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』をお届けします。
一匹のトラとともに漂流した少年パイの227日間に及ぶ数奇な運命を描いた物語をお楽しみください。
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
Life of Pi
2012年/アメリカ/127分/カラー/デジタル上映
監督:アン・リー
製作:ギル・ネッター/デヴィッド・ウォマーク
脚本:デヴィッド・マギー
原作:ヤン・マーテル
撮影:クラウディオ・ミランダ
音楽:マイケル・ダナ
出演:スラージ・シャルマ/イルファン・カーン/アディル・フセイン/
タブー/レイフ・スポール/ジェラール・ドパルデュー
カナダのとある街、執筆に行き詰まった小説家がパイ・パテルという男から興味深い体験談を聞かされる。かつてパイの一家はインドのポンディシェリで動物園を経営していたが、彼が16歳の時カナダへ移住することになった。だが動物たちとともに乗り込んだ貨物船は洋上で嵐に遭い沈没してしまう。パイはただひとり救命ボートに乗り移り難を逃れるが、そこに姿を現したのはリチャード・パーカーという名のベンガルトラだった……。カナダ人作家ヤン・マーテルのベストセラー小説「パイの物語」を巨匠アン・リーが映画化した本作は、リアルかつファンタジックな映像と哲学的で奥深いストーリーが見る者を圧倒する。
監督について Director
アン・リー/Ang Lee
1954年台湾生まれ。1975年に国立台湾芸術大学を卒業。1979年に米国に渡りイリノイ大学とニューヨーク大学で演劇や映画制作を学ぶ。1991年に『推手』で長編監督デビュー。『グリーン・デスティニー('00)』で第73回アカデミー賞外国語映画賞など4部門を受賞。2005年製作の『ブロークバック・マウンテン』は第62回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞、第78回アカデミー賞ではアジア人初となる監督賞など3部門を受賞。『ラスト、コーション('07)』は第64回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞と金オゼッラ賞(撮影賞)を受賞。『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日('12)』では第85回アカデミー賞で二度目となる監督賞を含む4冠を達成している。
1954年台湾生まれ。1975年に国立台湾芸術大学を卒業。1979年に米国に渡りイリノイ大学とニューヨーク大学で演劇や映画制作を学ぶ。1991年に『推手』で長編監督デビュー。『グリーン・デスティニー('00)』で第73回アカデミー賞外国語映画賞など4部門を受賞。2005年製作の『ブロークバック・マウンテン』は第62回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞、第78回アカデミー賞ではアジア人初となる監督賞など3部門を受賞。『ラスト、コーション('07)』は第64回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞と金オゼッラ賞(撮影賞)を受賞。『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日('12)』では第85回アカデミー賞で二度目となる監督賞を含む4冠を達成している。
作品について About Film
原作の小説と同じく、映画でも、パイの冒険はインドから始まる。数千年前から語り継がれてきた神話や物語があまたの宗教と複雑にからまりあうその国は、主人公が同時に三つの宗教に帰依する物語にとってうってつけの舞台であった。主人公はその名もなき宗教を支えとして、大自然の猛威に立ちむかい、悪しき神の化身のようなトラのリチャード・パーカーと対峙したのだった。
トラと青年は一艘の小舟に揺られ、波の赴くままに漂流してゆく。ボートの周囲には、広大な海と空がどこまでも果てしなく広がっている。彼らは、無限という密室に閉じ込められたのだ。その不安にみちた「閉鎖空間」は、制御不能となった潜水艦を舞台とする映画や、救命ボートの上だけで物語が展開するヒッチコックの『救命艇』などの舞台設定と同じものである。そのような状況におかれたとき、わたしたちに残された選択肢はひとつしかない。生存本能に従うこと、それしかないのだ。望まぬまま祖国を離れ、思いがけない事故で家族を失ったとき、パイの命も風前の灯だった。トラに食い殺されずとも、飢えや衰弱ですぐに死んでしまいそうだった。しかし、逆境におかれたとき、人間はその状況を乗り越えなければならない。敵を打ち負かすか、和解するか。ふたつにひとつしか道はないのだ。
映画はその魔法によって、不可能を可能にする。ありえないことを、本当のことのように思わせる。夢やおとぎ話が現実と空想を織り交ぜるように、『ライフ・オブ・パイ』は実写映像とCGを驚くほど自然に組みあわせる。だが、その映像は単にリアルであるだけではない。アン・リー監督は特殊効果を駆使して、圧倒的に美しく壮麗な映像を紡ぎだした。海と空がひとつに溶けあう場面も、トビウオの大群や、数千匹のクラゲ、巨大なクジラが現れるシーンも、息をのむほどに美しく壮大である。漂流する小舟のまえにあらわれた海の生き物たちは、主人公を脅かすことも、その寂寥を慰めることもある。しかし、どの生き物も、天地創造の時代からやってきたようにみえるのだ。世界の始まりにおいて、人間は、神によって造られた数多くの生き物のひとつに過ぎなかった。人間は、そのときも、パイのように無力でありながら逞しく生き延びたにちがいない。
アレキサンドル・ティケニス(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)
トラと青年は一艘の小舟に揺られ、波の赴くままに漂流してゆく。ボートの周囲には、広大な海と空がどこまでも果てしなく広がっている。彼らは、無限という密室に閉じ込められたのだ。その不安にみちた「閉鎖空間」は、制御不能となった潜水艦を舞台とする映画や、救命ボートの上だけで物語が展開するヒッチコックの『救命艇』などの舞台設定と同じものである。そのような状況におかれたとき、わたしたちに残された選択肢はひとつしかない。生存本能に従うこと、それしかないのだ。望まぬまま祖国を離れ、思いがけない事故で家族を失ったとき、パイの命も風前の灯だった。トラに食い殺されずとも、飢えや衰弱ですぐに死んでしまいそうだった。しかし、逆境におかれたとき、人間はその状況を乗り越えなければならない。敵を打ち負かすか、和解するか。ふたつにひとつしか道はないのだ。
映画はその魔法によって、不可能を可能にする。ありえないことを、本当のことのように思わせる。夢やおとぎ話が現実と空想を織り交ぜるように、『ライフ・オブ・パイ』は実写映像とCGを驚くほど自然に組みあわせる。だが、その映像は単にリアルであるだけではない。アン・リー監督は特殊効果を駆使して、圧倒的に美しく壮麗な映像を紡ぎだした。海と空がひとつに溶けあう場面も、トビウオの大群や、数千匹のクラゲ、巨大なクジラが現れるシーンも、息をのむほどに美しく壮大である。漂流する小舟のまえにあらわれた海の生き物たちは、主人公を脅かすことも、その寂寥を慰めることもある。しかし、どの生き物も、天地創造の時代からやってきたようにみえるのだ。世界の始まりにおいて、人間は、神によって造られた数多くの生き物のひとつに過ぎなかった。人間は、そのときも、パイのように無力でありながら逞しく生き延びたにちがいない。
アレキサンドル・ティケニス(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)
公開スケジュール Schedule
【上映日】
6月19日(土)、6月20日(日)、6月21日(月)、6月22日(火)、6月23日(水)、6月24日(木)、6月25日(金)、6月26日(土)、6月27日(日)、6月29日(火)、6月30日(水)
【上映時間】
11:00/14:00/17:00
6月19日(土)、6月20日(日)、6月21日(月)、6月22日(火)、6月23日(水)、6月24日(木)、6月25日(金)、6月26日(土)、6月27日(日)、6月29日(火)、6月30日(水)
【上映時間】
11:00/14:00/17:00
会場 Access
銀座メゾンエルメス ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
予約 Reservation
※このプログラムの上映は既に終了いたしております。