「雪」曽根裕展 | エルメス - Hermes

GINZA MAISON HERMÈS

Le Forum

「雪」曽根裕展
Snow by Yutaka Sone

2010.12.10(金)~2011.2.28(月) 

冬にふさわしい、現在ロサンゼルスを拠点に中国、メキシコにもアトリエを構え活動する曽根裕の個展。
曽根は1965年静岡に生まれ、東京藝術大学建築学科を卒業後、日本国内のみならず、ミュンスターの野外彫刻プロジェクト(1997年)やヴェネチア・ビエンナーレの日本館(2003年)、ホイットニー・ビエンナーレ(2004年)などの国際展や、海外の美術館でも数多くの作品を発表してきています。

この展覧会「雪」は、曽根の愛する雪をテーマにした新作を中心に構成されています。
曽根は人生を通じて雪の共謀者なのではないでしょうか。彼の強靭な身体性はスキーを通じて培われただけではなく、その雪山での体験もインスピレーションの根源であり続けています。雪は原始であり、永遠であり、作家にとってまたとない主題なのです。ある日、お気に入りのスキー場で手のひらの雪の結晶と「目が合った」曽根は、あることを、そっと心に誓いました。

《Every Snowflake has a Different Shape(雪の結晶の形は全て異なる)》と題された作品で、曽根は水晶を素材とし、その姿を彫り出しています。
物理学者、中谷宇吉郎の「雪は天からの手紙」という言葉が示すとおり、雪の結晶は地球を覆う大気現象を映し出したひとつの形です。一方、作品の素材となった水晶は、地殻を形成する分子のひとつ、二酸化ケイ素からできた鉱石の中でもっとも純度が高いものです。
長い時間をかけて大地に育くまれたこの透明な鉱石から曽根が削り出した雪の結晶は、天と地の間に存在する雪山のランドスケープへと帰依してゆきます。作家がライフワークとして2004年より取り組むこの作業は、新たなランドスケープとして雪の結晶をこの世界へ導きだすだけでなく、我々の中に未知の地理学を静かに形成してゆく浸食作用をもたらします。

「雪」にこめられた天地を巡るこの大きな循環は、曽根の身体を通じて発生した気流から結晶化された風景なのでしょう。彼の創造する造形は絶対的な自然界の再現ではなく、流動的で相関性を持つ秩序、いわばもうひとつの自然のあり方として、私たちに奇跡の姿を思い起こさせるのです。

アーティストプロフィール Artist Profile

曽根裕 Yutaka Sone

1965年、静岡生まれ。東京藝術大学建築学科修了。カリフォルニア、ロサンゼルス在住。
 

開館時間 Opening Hours

月~土 11:00~20:00(最終入場は19:30まで)
日   11:00~19:00(最終入場は18:30まで)

基本情報 Information

会期
2010年12月10日(金)~2011年2月28日(月)
休館日: エルメス銀座店の営業日に準ずる
入場料:無料
会場: 銀座メゾンエルメス フォーラム(東京都中央区銀座5‐4‐1 8階 TEL: 03-3569-3300)