SKILLS ACADEMY

スキル・アカデミー

2023-2024年のテーマ:土

中高生向けワークショップ

「土に学ぶ、五感で考える」
Earth-Life Learning

[プログラムC]

食事のまえとあと

人間の食事と微生物の分解、エネルギー源としての土

開催日:2024年3月27日(水)
場所:五反田「ヌキテパ」、銀座メゾンエルメス ル・ステュディオ

Photos by comuramai

土を料理する

「畑で収穫したての野菜は、さっと土を落として、その場でかじって味わってきました。そう考えると、土を食べることは、そんなに特別なことではない」と田辺シェフは話します。ワークショップでは、実際の厨房にて、土の下処理を見せていただきました。細かくした土に、ゼラチンを加えて、ゆるいゼリー状のジュレにすると、軟水のすっきりした風味にほんのり甘さが混じります。これにバターや砂糖を足して、フランス料理の一品へと変身していくのです。土という食材が持つ可能性の広がりを舌で実感しました。

参加者ひとりひとりも、土を使った料理を考案。田辺シェフに相談すると、土の中で育つ根菜類はもちろん、肉類、そして魚介類とも相性は抜群だといいます。シェフならではの挑戦もあります。「おいしくするのは簡単なんです。でも土そのものを味わってほしい。そのためにはわかりやすい味付けをしないこと、絶妙なラインを狙っています。」

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講師

田辺年男 Toshio Tanabe
(「ヌキテパ」オーナーシェフ)

1949年、茨城県生まれ。中学校から大学までは体操選手、その後6年のプロボクサー生活を経て、料理の道へ進む。1994年3月に五反田にあるレストラン「ヌキテパ」をオープン。食材そのもののおいしさを追求し、その源である土を使った料理を生み出している。

微生物による分解と発電

三原聡一郎さんは、2011年の東日本大震災以来、コンポストづくりをライフワークとしています。この日、新たにコンポストを始めるために、参加者ひとりひとりは落ち葉を持ち寄り、午前中を過ごしたレストラン・ヌキテパからたくさんの調理の残りをもらってきました。コンポストのなかの好機性微生物の活動によってコンポストは熱を帯び、ほんのり温かくなります。

一方、酸素がない状態で活発になる微生物もいます。そのエネルギーを利用した微生物燃料電池は、まだ実用的ではないものの、研究も活発に行われているのです。小さなLEDライトが灯るかどうか…。微生物が安定して活動する環境を作るのには少し苦労しました。

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講師

三原聡一郎 Soichiro Mihara
(メディアアーティスト)

1980年、東京都生まれ。物質循環や生命現象の「芸術」への読みかえを様々に試みた活動を展開している。東日本大震災を機にコンポストと微生物燃料電池の実践を始めて以来、土に魅せられ、その想像力を共有するプロジェクトを展開している。

このプログラムで学んだスキル

■土の料理を食べる、味わう。

■土が食材になり、料理になるまでの道のりを知り、土から食事までのストーリーを考える。

■人間の食事のあとに残された食材の行く末を担う、微生物の世界に出会う。

◼︎土の電池をつくる。