GINZA MAISON HERMÈS
Le Studio
【夏休み上映会】
『シチリアを征服したクマ王国の物語』
La Fameuse Invasion Des Ours En Sicile
ドローイング - 描く -:イタリアの叙事詩
2025.8.9(土)~ 8.30(土)
(c) 2019 PRIMA LINEA PRODUCTIONS - PATHÉ FILMS - FRANCE 3 CINÉMA - INDIGO FILM
ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。
2025年のテーマは「ドローイング - 描く -」。
8月のル・ステュディオでは、『シチリアを征服したクマ王国の物語』(2019)を上映します。
クマの王様レオンスは、さらわれた息子トニオの行方を追って、仲間たちとともに出発します。
クマの国と人間の国が交わり、誇り高いレオンスの王政はむずかしい状況に直面するのです。
イタリアのつまさき、シチリア島を舞台にした、大人も子どもも一緒に楽しめるファンタジーを、どうぞご覧ください。
8月は「夏休み上映会」として、特別に、小学生のかたもご覧いただける「U20デー」を設けています。
ご予約の際には、ご注意ください。
『シチリアを征服したクマ王国の物語』
La Fameuse Invasion Des Ours En Sicile
2019年/フランス=イタリア/82分/カラー/ブルーレイ上映
監督・グラフィックデザイン:ロレンツォ・マトッティ
脚本:トマ・ビデガン、ジャン=リュック・フロマンタル、ロレンツォ・マトッティ
製作:クリストフ・ヤンコヴィッチ、ヴァレリー・シェアマン
原作:ディーノ・ブッツァーティ『シチリアを征服したクマ王国の物語』(福音館書店 刊)
音楽:ルネ・オーブリー
アニメーション・スタジオ:3.0 studio
声の出演:レイラ・ベクティ、トマ・ビデガン、ジャン=クロード・カリエール、ティエリー・アンシス、アルチュール・デュポン
日本語吹替版キャスト:柄本佑、伊藤沙莉、リリー・フランキー、加藤虎ノ介、寺島惇太、堀内賢雄
提供:トムス・エンタテインメント、ミラクルヴォイス
配給:ミラクルヴォイス
旅芸人のジェデオンとアルメリーナは、吹雪を避けて入った洞窟で年老いたクマに出くわしてしまう。クマの機嫌を損ねてはならないと、二人はクマが興味を持ちそうな話を語って聞かせるのだった……。《遠い昔、シチリアにまだ氷で閉ざされた高い山があった頃、そこに住むクマの王レオンスの息子トニオがハンターによってさらわれてしまう。レオンスは我が子を救うべく、クマたちを引き連れて人間が住む平地へと下りていくが、その行く手には残忍な大公や化け猫、幽霊、魔法使いが待ち受けていて……。》原作となったのはイタリアで長く愛される児童文学。本作はそのユーモアに溢れたファンタジックな世界観を再現しながら、他者を受け入れることの大切さと困難さを描いている。
監督について Director
ロレンツォ・マトッティ/Lorenzo Mattotti
1954年、イタリア、ブレシア生まれ。建築を学んだ後、漫画、絵画、イラストレーションといったジャンルで活動を行う。1975年に最初の作品「橋」がフランスの「Circus」誌に掲載される。1984年には代表作となる「炎」をイタリアのコミック誌で発表。ファッションや広告の世界との関わりも深く、イラストは「VOGUE」「ル・モンド」「ニューヨーカー」に掲載された。2003年には米国で権威あるアイズナー賞を受賞。その後、短編アニメや2004年の映画『愛の神、エロス』への参加を経て、2019年に『シチリアを征服したクマ王国の物語』を監督した。
作品について About Film
「子どもたちの知性を疑ったことはありません。子どもはすべてを理解する必要はなく、むしろ理解できないところがあるからこそ、自分で想像したことを映画に重ねられるのです」と、ロレンツォ・マトッティ監督は語る。
『シチリアを征服したクマ王国の物語』は、子どもから大人まで幅広い年代で楽しめる作品である。原作者のディーノ・ブッツァーティは、人間の不安や不条理を描いた作品で知られるイタリアの文学者で、児童文学も手がけた。イタリアがファシズムから解放された一九四五年に出版されたこの物語は、ひとびとが共に生きることの難しさ、権力の魔力、独裁の怖さを浮き彫りにする。
テディベアを愛する子どもたちにとって、クマは安心感をあたえてくれる頼もしい存在である。子どもたちは、行方不明の息子を探しに出かけるレオンス王の物語に心を打たれ、親子のきずなの強さに胸を熱くするだろう。そして、魔術師や恐ろしい怪物をはじめ、さまざまなキャラクターが次から次へと登場するハラハラドキドキの物語に夢中になるだろう。
マトッティの絵は、美しい色彩と独特の力強さをもち、特徴的な曲線で不思議な奥行きと空間の広がりを感じさせる。「宮崎駿のように、明るく澄んだ光を正確な色彩で表現する」ことを目指したとマトッティは言う。しかし場面によっては、世界がすっかり影に覆われ、色を失うこともある。また、マトッティの画面は、ジョルジョ・デ・キリコの世界を思わせる。誇張された遠近感、単純化されたフォルム(人物、森、波など)、鮮やかな色面が、シュルレアリストたちも夢中になったデ・キリコの「形而上絵画」を彷彿させるのだ。
この映画はイタリアの文化に深く根ざしている。イタリア人の原作者から影響を受け、イタリア・ルネサンスの絵画を手本にしているだけではない。行方不明になった息子を父親が探すという筋書きは、トスカーナの作家カルロ・コッローディが生み出したピノッキオを思わせる。物語の合間に登場するジェデオンとアルメリーナは、イタリアの伝統芸能「コメディア・デラルテ」やシチリアの伝統的な話芸「カンタストーリエ」を連想させる。カンタストーリエ(絵解き師)は絵のまえに立ってその絵の物語を語るが、ジェデオンとアルメリーナも白い布のまえで物語を語るのだ。そして、その白い布は映画のスクリーンであるかもしれない。だとすれば、フェデリコ・フェリーニの映画『道』に登場する旅芸人たちをここで思い出すのも、決して突飛な連想ではないだろう。
アレキサンドル・ティケニス(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)
会場 Access
銀座メゾンエルメス ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
上映スケジュール Schedule
予約 Reservation
※このプログラムの上映は既に終了いたしております。
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2025年9月以降の予約受付の変更について
日ごろより、銀座メゾンエルメスに足を運んでくださり、誠にありがとうございます。
ル・ステュディオは、開館以来、多くのかたに好評いただいており、20年以上にわたって皆様に支えられ、たくさんの作品をお届けしてまいりました。
弊館は席数も上映回数も限りがあり、ひとりでも多くのかたに見に来ていただくために、この度、予約の承り方を変更させていただくことになりました。
これまで、お客様には、1プログラム(1か月)に1回のご予約を承ってまいりましたが、今年の9月以降は【2プログラム(2か月)に1回のご予約】とさせていただきます。
・9月、10月で1回のご予約
・11月、12月で1回のご予約
毎月の上映回数は変更ございません。
より多くのかたがたに喜びと発見のある時間を過ごしていただけるよう、これからも活動してまいります。
ご理解いただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
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