GINZA MAISON HERMÈS

Le Studio

『パターソン』
Paterson

フォーブルの魂:人生とは 一編の詩
2024.11.4(月・祝)~ 11.30(土)

Photo by MARY CYBULSKI ©2016 Inkjet Inc. All Rights Reserved.

ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。
2024年のテーマは「フォーブルの魂」。

11月は、「人生は一編の詩」をテーマに、『パターソン』を上映いたします。
バス運転手・パターソンの一見かわり映えのしない日常を、ユニークな人々との交流と思いがけない出会いとともに描く、ユーモアと優しさに溢れた7日間の物語です。
 

『パターソン』
Paterson

2016年/アメリカ/118分/カラー/ブルーレイ上映

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
製作:ジョシュア・アストラカン、カーター・ローガン
製作総指揮:ロン・ボスマン
撮影:フレデリック・エルムズ
音楽:SQÜRL
詩:ロン・パジェット
出演:アダム・ドライバー、ゴルシフテ・ファラハニ、永瀬正敏、
バリー・シャバカ・ヘンリー、クリフ・スミス、チャステン・ハーモン、
ウィリアム・ジャクソン・ハーパー、ネリー

ニュージャージー州パターソンに住むバス運転手のパターソン。彼の1日は朝、隣で眠る妻ローラにキスをして始まる。いつものように仕事に向かい、乗務をこなす中で、心に芽生える詩を秘密のノートに書きとめていく。帰宅して妻と夕食を取り、愛犬マーヴィンと夜の散歩。バーへ立ち寄り、1杯だけ飲んで帰宅し、ローラの隣で眠りにつく。そんな一見かわり映えのしない日常をユニークな人々との交流と、思いがけない出会いとともに描く、ユーモアと優しさに溢れた7日間の物語。

監督について Director

ジム・ジャームッシュ/Jim Jarmusch

1953年、オハイオ州アクロン出身。ニューヨーク大学大学院映画学科の卒業制作で手掛けた『パーマネント・バケーション』('80)で注目を集める。2作目となる『ストレンジャー・ザン・パラダイス』('84)がカンヌ国際映画祭カメラ・ドールを受賞。その後も『ダウン・バイ・ロー』('86)、『ミステリー・トレイン』('89)、『ナイト・オン・ザ・プラネット』('91)、『デッドマン』('95)、『コーヒー&シガレッツ』('03)、『ブロークン・フラワーズ』('05)、など独特のオフビートな作風で世界中の映画ファンを魅了し続けている。本作は前作『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』('13)から4年ぶりとなる。

 

作品について About Film

ニュージャージー州の小さな町パターソンに、その名もパターソンという風変わりな男が住んでいた。彼は、労働者が大半を占めるこの町のバスの運転手であり、詩人であり、謎に包まれた人物だった(彼の本棚には、文学者や思想家たちの本がずらりと並んでいる)。パターソンは、毎日同じ習慣をくりかえし、感情をあらわにせず、淡々と日々を過ごしている。言葉数は少ないが、優しい男だった。彼の1日はいつも同じで、驚くほどシンプルだ。朝になれば起きて、バスを運転し、ベンチで昼食をとり、短い詩を書き、犬を散歩させて、行きつけのバーで酒を飲む。その単調さには不穏な気配さえ感じられるが、パターソンにとって、儀式のように繰り返される毎日は、退屈な悪夢どころか、幸せと詩の源泉にほかならなかった。

パターソンの妻は創作意欲が旺盛で、料理に情熱を燃やし、カントリーの歌手を目指し、壁紙や洋服や通販で買ったギターまでも白黒の幾何学模様で揃えたりするが、そんな妻とは対照的に、パターソンは日常の些細なものごとに触発されて秘やかに詩をつくる。バスの乗客たちが交わす何気ない会話に驚き、誰かがテーブルのうえに置き忘れたマッチ箱に感動する。彼にはそういう才能があるのだ。この映画は、何気ない日常から詩が生まれることを教えてくれる。私たちも、たとえ詩を書かなくても、知らず知らずのうちに心に刻まれた些細なことや事物のディテールに敏感になり、想像をふくらませることができるのだ。

詩はどこにでもあると、ジャームッシュは言う。それを見つけられるかどうか、平凡な日常のなかにある美しさに気付けるかどうかは、私たち次第である。1989年のインタビューで、ジャームッシュは「中国の皇帝について映画を作るよりも、犬の散歩をする男について映画を撮りたい」と語っていたが、本作はまさにそのような作品である。40年ものあいだ、ジャームッシュは、ほとんど何もないところから感動を生みだそうとしてきた。大きな事件や出来事は何も起きず、登場人物たちが気ままに歩きまわり物思いにふける。そんな映画を作りつづけてきたのである。ジム・ジャームッシュの作品は、今も紛れもない魅力を放っている。

アレキサンドル・ティケニス(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)

 

公開スケジュール Schedule

【上映日】
11月4日(月・祝)、9日(土)、10日(日)、11日(月)、16日(土)、17日(日)、23日(土・祝)、24日(日)、28日(木)、30日(土)

【上映時間】
11:00/14:00/17:00

 

会場 Access

銀座メゾンエルメス ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)

 

予約 Reservation

※このプログラムの上映は既に終了いたしております。

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