エルメス財団「スキル・アカデミー」とは
エルメスは、19世紀にフランスのパリで誕生しました。当時の交通手段であった馬車のハーネスを作る馬具職人から始まり、それ以降、世紀を超えてクラフツマンシップに基づいたものづくりを続けてきました。エルメス財団は、2008年に設立された非営利の財団で「私たちの行いが私たちをつくる」をモットーに、アートや教育を通じて、持続可能な社会の実現を重要な責務としています。
スキル・アカデミーとは、自然素材に光を当て、それに関わるスキル(職人技術や手わざ)の伝承、拡張、共有を目指すプログラムで、 2014年よりエルメス財団がパリで開催しています。現在までに「木」「土」「金属」「ガラス」「布」などをテーマとし、素材の組成や技術、文化などを多角的に探究してきました。日本では、《中高生向けのワークショップ》の開催を通じて、素材との持続可能な関係を築く力を養い、身体的な感性を豊かに育み、柔軟で展開力のある探究心と批判的に思考する力を育む機会を提供していきたいと考えています。
エルメス財団が考える「スキル」
「スキル」という言葉を、一般的な「技術」や「手わざ」だけではなく、人工知能などには簡単に代替えできないような人間独自の能力だと考えてみましょう。ここでは3つの軸を設定しています。
・ 職人技能のように身体を通じて培われる知性の美しさ、素材という長い時間や他者との関わりによって発見される知性
・ 身体や経験を通じて養われる美意識、それによって生まれる味わい(愛でる、感受する、鑑賞する、学びを喜ぶ、楽しむなど)の学び
・ 専門性を横断してゆく学際的な姿勢