「Hatch up!」| エルメス - Hermes

GINZA MAISON HERMÈS

Window Display

「Hatch up!」

2014.11.19(水)~2015.1.20(火)
目が眩みそうなほど真っ白な世界のなか、見たこともないかたちの生き物がうごめいています。勢いよく膨らんだり、なよなよと萎んで横たわったり、もう一度重い腰を上げるようにゆっくりと起き上がったり。周りに散らばっているおびただしい量の白い破片は、彼らが次々と突き破った卵の殻でしょうか。動物たちは思い思いのタイミングとスピードで忙しく動いています。

スペイン人デザイナーのナチョ・カルボネルは真っ白な世界にうごめく不思議な動物たちに生命を吹き込みました。何度も何度も実験を重ねて、半透明で吸い付くような、生まれたばかりのみずみずしい皮膚を動物たちに与えました。萎んでは起き上がるたびに、新しい生命が誕生しているかのようです。

メタモルフォーズとは変化の結果ではなく、変化の過程そのものです。ウィンドウのなかでは絶え間ない運動が行われています。壁はその動物のエネルギーに反応するように、隆起したりへこんだりと、こちらも変形を繰り返しています。さらに、この沸き立つような変化に触発されて、マネキンが座る椅子までもが動き出したようです。ねじれながら、伸びあがりながら、別世界へと続いていくように。

1. ウィンドウディスプレイ「Hatch up!」のアーティストインタビュー
コンセプトや制作にまつわるお話を伺いました。

2. プロセス「素材のメタモルフォーズ」
制作プロセスも映像で紹介。コンセプトが実際の形となって立ち上がるまでをご覧ください。

アーティストプロフィール Artist Profile

ナチョ・カルボネル Nacho Carbonell​

1980年スペインはバレンシア生まれ。2003年スペインの大学カルデナル・エレラC.E.Uを卒業後、デザインアカデミー・アイントホーフェンで学び、2007年優等賞で卒業。
カルボネルのコンセプチュアルな作品はアートとデザインの間にあるハイブリッドな造作に特徴付けられる。彼の作風は遊び心がありながらも、人間とオブジェの相互関係、それに付随する象徴的な意味に対する批判的な探求にある。カルボネルの率直でわかりやすい造形言語は印象的な素材の選び方と終わることのない実験にある。彼の作品はフランスのFRAC、オランダのフローニンゲン美術館、サンフランシスコ近代美術館、アート・インスティテュート・オブ・シカゴに所蔵されている。
フォトクレジット:© Satoshi Asakawa / Courtesy of Hermès Japon