『ぐうたらバンザイ!』| エルメス - Hermes

GINZA MAISON HERMÈS

Le Studio

『ぐうたらバンザイ!』
Alexandre Le Bienheureux

“時”の恵み:時間をかける
2012.9.1(土)~9.30(日)

ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。

 

『ぐうたらバンザイ!』Alexandre Le Bienheureux

1968年/フランス/90分/カラー/35mm​

製作・監督:イヴ・ロベール 
脚本:イヴ・ロベール、ピエール・レヴィ=コルティ 
撮影:ルネ・マトラン 
音楽:ウラディミール・コスマ 
出演:フィリップ・ノワレ、 フランソワーズ・ブリオン、 マルレーヌ・ジョベール
字幕:松岡葉子
配給:Gaumont
フランスののどかな村を舞台に、怠け者の農夫が巻き起こす大騒動を描いたドタバタ喜劇。効率第一の妻の尻に敷かれて野良仕事をする農夫のアレクサンドルは、そんな生活に嫌気がさし、今日もどこかで仕事を抜け出そうと策をめぐらしている。ある朝彼は、愛犬をお使い代わりに、何もせずベッドの中でのんびり生活を送ることを決意するのだが……。
ジャン・ヴィゴ賞を受賞した『わんぱく戦争』(1961年)など、数々の喜劇作品で知られるイヴ・ロベール。本作『ぐうたらバンザイ!』は、自由と、社会の圧力に抗う力に捧げられた賛歌である。この哲学的な寓話、真の「ぐうたら賛歌」は、人間の自由な暮らしを描きながら、現代人と時間の関係――すなわち仕事や効率に走るあまり、ゆっくり、のんびりすることの良さを忘れてしまった現代人の姿に疑問を投げかける。
 

作品について About Film

「のんびりする暇を惜しんじゃいけない」。のどかで小さな村に暮らす農夫、アレクサンドルのモットーである。効率第一の妻の尻に敷かれ、狂ったように野良仕事をさせられる生活に疲れきったアレクサンドルは、ついに反旗を翻す。眠り、飼い犬と遊び、人生を楽しむ以外は何もしないことを決めたのだ。しかし村人たちにとっては、仕事をしないなどということは不道徳であり、こんな態度が伝染しては困ると、村は総出で――子どもたちと犬は別だが――アレクサンドルを寝床から引っ張り出そうとする。映画の中で立派な登場人物として扱われているこの飼い犬は、アレクサンドルと固い絆で結ばれ、彼の後をついて歩き、守り、村人たちがこの怠け者を無理やり起こしてやろうと兵糧攻めにした時には、主人に食べ物を運びさえする。アレクサンドルは犬とともに、時の流れに身をゆだねて生きる楽しみを再発見する。自然を眺め、それまでは作物を育てる畑としてしか見ていなかった野原を散歩することを学び直すのだった。
『ぐうたらバンザイ!』は、自由と、社会の圧力に抗う力に捧げられた賛歌である。イヴ・ロベールの他のコメディ作品と同じく本作にも、心優しい夢想家、あるいは文句ばかりの不機嫌屋という典型的なフランス人たちが登場する。監督は優しく愛情の込もったまなざしを注ぎつつも、彼らの過ちや、彼らが恐れているものの馬鹿らしさ――ここでは、違いを認めようとしないこと、そして働かないでいることへの恐怖――を私たちに見せてくれる。この哲学的な寓話、真の「ぐうたら賛歌」は、現代人と時間の関係、すなわち仕事や効率に走るあまり、ゆっくり、のんびりすることの良さを忘れてしまった現代人の姿に疑問を投げかける。
このドタバタ喜劇でフィリップ・ノワレが演じたアレクサンドルは、彼の当たり役の一つだ。この映画は、視覚の面では登場人物の身振り手振りや、彼らが風景の中を動き回る様子をコミカルに描きつつ、音声の面では、モーター音やクラクション、無線機の音などを小鳥のさえずりと対置させるという遊び心を見せている。そして、そういった音の中でももっとも恐ろしいのは、常にアレクサンドルに目を光らせている妻が、夫を呼びつけて何か命じるために指を鳴らす、あの音である。

アレキサンドル・ティケニス(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)
 

上映スケジュール Schedule

上映日
9月1日(土)、9月2日(日)、9月8日(土)、9月9日(日)、9月15日(土)、9月16日(日)、9月17日(月・祝)、9月22日(土・祝)、9月23日(日)、9月29日(土)、9月30日(日)

上映時間
11:00/14:00/17:00
 

会場 Access

銀座メゾンエルメス  ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
 

予約 Reservation

※このプログラムの上映は既に終了いたしております。