『巨人の神話』『スルタンの象と少女』| エルメス - Hermes

GINZA MAISON HERMÈS

Le Studio

『巨人の神話』
Le Mythe du Géant
『スルタンの象と少女』
La visite du Sultan des Indes sur son éléphant à voyager dans le temps

語りつがれる“ものがたり” Ⅲ:ロワイヤル・ド・リュクス
2010.6.12(土)~7.31(土)

ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。

 

『巨人の神話』Le Mythe du Géant

2006年/フランス/カラー/93分/フランス語
上映日:2010年6月12日(土)~7月3日(土) 毎週土曜日

パフォーマンス・演出:ロワイヤル・ド・リュクス
機械(マシン):フランソワ・ドゥラロジエール (ラ・マシン)、ロワイヤル・ド・リュクス他
監督:ドミュニク・ドリューズ
フォトクレジット:© 2007 Xbo films / Royal de Luxe / France 3

ある日、フランスの港町、ル・アーブルに全長10メートルにも及ぶ巨人が空から降ってきました。恐れおののいた人間たちは、巨人を地面に縛り付けておきます。やがて巨人が目を覚ますと、人々は巨人を大きな檻に入れて、街のなかを歩かせます。ところが、夜になると巨人は毎日のようにひどい悪夢を見て、それはそのまま町の現実となったのです。街全体は恐ろしさのあまり震え上がりました。そこで人々は、巨人の目の前に光でいっぱいの壁を作り、巨人の眠りを妨げます。ところが、ある朝、巨人はその壁を力づくで破って逃げ出し、遠いところへ旅に出ます。(DVD「巨人の神話」より 発売:コロムビアミュージックエンタテインメント)
 

『スルタンの象と少女』La visite du Sultan des Indes sur son éléphant à voyager dans le temps

2007年/フランス/カラー/52分/フランス語
上映日:2010年7月10日(土)~7月31日(土) 毎週土曜日

パフォーマンス・演出:ロワイヤル・ド・リュクス
脚本:ジャン=リュック・クールクー
機械(マシン):ラ・マシン
監督:ドミュニク・ドリューズ
フォトクレジット:© 2007 Xbo films / Royal de Luxe / France 3

昔々のこと、インドのあるところに、夜眠れずに困っているスルタン(王様)がいました。スルタンは、毎晩、ひどい悪夢にうなされていました。その悪夢のなかには時間を自由に行き来できる女の子が出てくるのです。疲れ果てたスルタンの様子に心配した宮殿の召使たちは、同じように時空を自由に行き来できるように、象を「改造」して、この女の子を探し出す旅に出ます。
ある日、フランスのル・アーブルという街で、この象に乗ったスルタン一行と、巨大な女の子が偶然出会うこととなりました。
(DVD「スルタンの象と少女」より 発売:コロムビアミュージックエンタテインメント)
 
『ロワイヤル・ド・リュクス』
「ある日、突然、巨人が空から降ってきた。」
街に現れた巨人は横たわり、その身体にはロープが張り巡らされ、身動きができない様子です。しばらくすると、赤い服を来た人々がどこからともなくやってきて、巨人のまわりを取り囲み、その節々から出ているロープを力づくで引っ張り、辺りを駆けずり回りながら左右に振り動かします。巨人は眠い目をゆっくりと開き、まわりを取り囲んでいる、豆粒のような群衆の騒がしい歓声を驚きのまなざしで見下ろしています。どうやらとんでもない場所に降り立ってしまったと、困った顔をして。

こんな光景が私たちの街で起こったら、どうでしょうか。
2010年のテーマ「語りつがれる“ものがたり”」の第3回目はフランスの劇団、ロワイヤル・ド・リュクスが仕掛けた壮大な“ものがたり”をご紹介いたします。街全体を劇場とするこの奇抜なパフォーマンスの中にあって、日常の街並みも私たちも、突如舞台の中に取り込まれるのです。おとぎ話の絵本を開いたような光景は、あまりにも現実離れしているけれど、私たちの目の前で繰り広げられている本当の物語なのです。この物語は思い思いの言葉を持って口伝いに伝えられ、時とともに形を変えながら、展開してきました。古(いにしえ)の神話もそうして今でも私たちのなかに息づいているように。

ロワイヤル・ド・リュクスは創立以来、街全体を劇場として数々の作品を上演してきました。彼らがパフォーマンスを行うとき、大まかな日程を街じゅうにそっと告知する以上のことはしません。街の人々は、いつ、どこに、どんな登場人物が現れるか、どんな物語が繰り広げられるのかということを全く知らずに、告知された日程を待ち、その当日は未知の物語との遭遇に緊張感いっぱいでいつもどおりの日常生活を送るのです。
パフォーマンスに遭遇すると、人々の脳裏には二つの世界が広がります。自分たちがロワイヤル・ド・リュクスという類まれな演劇集団によるパフォーマンスの観客であるという現実と、どこか別の世界から、突然場違いなところに来てしまった巨人との出会いというファンタジーの二つの世界です。もしかしたら、どこか遠い場所に、巨人ばかりの街があるのかもしれない。いや、目の前にいる巨人のサイズが彼らの世界の標準なのかもしれない。「大きい小さいは比較のなかだけで存在する」というのだから・・・。人々はその二つの世界が混在している状況に頭を悩ませるまでもなく、それぞれの世界の認識に新しい一ページを加えては、実に創造的な物語を作り上げていくのです。こうして街にいる人の数だけ、物語が出来上がります。

巨人は一つの場所を去ると、また世界各地の別の場所に降り立ち、その物語は年月を経て、新しい登場人物を迎えながらゆっくりと展開していきます。巨人が旅に出た先から、黒人の男の子を連れて帰ってきたと思ったら、一緒にキリンを連れてきたり。今度は、巨大な少女が突然不思議な乗り物で街に降り立ったり、宮殿のような建物を備えた象が町中を闊歩したり。どれも、どうやら我々が生きている世界とは別の場所からやってきたようです。こうしてル・アーブルの街の人々は、10年以上にも渡って繰り広げられる物語を心待ちにしながら、毎日を送っていきます。そのあいだも、誰かがこんなことをぼんやりと考えているかもしれません。世界各国を自在に行き来する巨人たちにとって、地球上の海がぐんと小さく感じるのとおなじように、10年という歳月は、彼らにとっては1日程度の時間でしかないかもしれないと。
 

上映スケジュール Schedule

上映日
6月12日(土)、6月19日(土)、6月26日(土)、7月3日(土)、7月10日(土)、7月17日(土)、7月24日(土)、7月31日(土)

上映時間
11:00/14:00/17:00
 

会場 Access

銀座メゾンエルメス  ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
 

予約 Reservation

※このプログラムの上映は既に終了いたしております。