『ロシュフォールの恋人たち』| エルメス - Hermes

GINZA MAISON HERMÈS

Le Studio

『ロシュフォールの恋人たち』
Les Demoiselles des Rochefort

ダンスⅡ
2007.3.24(土)~5.12(土)

ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。

 

『ロシュフォールの恋人たち』Les Demoiselles des Rochefort

1967年/フランス/120分/35mm/カラー​​
提供:ハピネット

監督・脚本:ジャック・ドゥミ
製作:マグ・ボダール
音楽:ミシェル・ルグラン
撮影:ギラン・クロケ
美術:ベルナール・エヴァン
出演:フランソワーズ・ドルレアック、カトリーヌ・ドヌーヴ、ジーン・ケリー、ジョージ・チャキリス、ダニエル・ダリュー、ジャック・ぺラン、ミシェル・ピコリ
フォトクレジット:H.JEANBRAU © Ciné-Tamaris
フランス南西部の海辺の町、ロシュフォールは年に一度の海のフェスティヴァルを二日後に控え、湧き上がっていた。青く澄んだ空、緑の木々、白い壁。この街では、誰もが生きる喜びに浸っている。ソランジュ(フランソワーズ・ドルレアック)とデルフィーヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)はいつの日か、素敵な恋人に出会うことを夢見る美しい双子の姉妹。ソランジュは音楽家を、デルフィーヌはバレリーナを志している。姉妹の母親、イヴォンヌ(ダニエル・ダリュ-)は気さくなカフェの女主人。大道芸人の二人組の若者、エチエンヌ(ジョージ・チャキリス)と、ビル(グローヴァー・デール)や、絵画好きでロマンチストな水兵、マクザンス(ジャック・ぺラン)もその常連である。
フェスティヴァル当日、街は最高潮に盛り上がり、広場に設置された数々の舞台では華やかなショーが繰り広げられる。エチエンヌとビルによるオートバイの曲乗りのあとに、ソランジュとデルフィーヌも歌と踊りを披露し、大喝采を浴びる。二人の大道芸人は才能溢れる美しい姉妹をその後の旅にも誘うが、偶然は姉妹をそれぞれの幸せに導く。ソランジュは通りで一目ぼれした青年アンディ(ジーン・ケリー)に再会、母親のイボンヌも楽器屋の主人(ミシェル・ピコリ)との十年越しの恋を実らせる。一方、デルフィーヌはエチエンヌとビルとともに、憧れのパリへ旅立った。
 

作品について About Film

今さらあえて確認する必要があるだろうか?『ロシュフォールの恋人たち』と言えば、まず(何をおいても)、ダンス映画である。ジャック・ドゥミは、フランスという土壌で、アメリカ風のミュージカル映画、つまり歌とバレエのスペクタクル性と色彩に富んだ作品を実現させるという挑戦に挑んでいる(なんと色彩に関しては、港町ロシュフォールの家屋のファサードを撮影のために全て塗り替えさせている)。ジャック・ドゥミは、アメリカのミュージカル映画の人気男優、それもスタークラスの2人を起用した。ジョージ・チャキリス(『ウエスト・サイド物語』)、そしてフランスにゆかりの深いジーン・ケリー(『巴里のアメリカ人』、『雨に唄えば』)である。このアメリカ出身のミュージカル俳優2人に加え、フランスサイドも完璧なキャスティングで固めている。ダニエル・ダリュー、ジャック・ペラン、ミシェル・ピコリ、そして言うまでもなくフランソワーズ・ドルレアックとカトリーヌ・ドヌーヴの実姉妹である。姉妹2人は撮影に先駆け、ロンドンで3ヶ月間のダンスの特訓を受け、振付けの稽古に励んだ。スクリーン上で歌い踊る彼女たちの姿は永遠に我々の記憶に残るものとなる。そもそもこの作品自体、振付けの着想を大御所ジェローム・ロビンスのバレエに得て、かつシュルレアリストになじみ深い«客観的偶然»のテーマをストーリーの底流にもつことによって、忘れがたい印象を観る者に残すのである。(«客観的偶然»のテーマに着目するなら『ロシュフォールの恋人たち』は、同じくジャック・ドゥミの60年代前半の作品『ローラ』の必然的続編といえる)。
«ハッピーエンド»こそ本家アメリカのミュージカル映画の慣例通りだが、この作品は色鮮やかな魅力の微かな不協和音を響かせてもいる。あわあわしく、ほとんど感知しがたいほどに微妙な、この漠とした不安感は、ジャック・ドゥミの最後の作品に至るまで全作品を貫く共通感覚でもある。
いずれにせよ、いくつもの素晴らしい名場面(とりわけフランソワーズ・ドルレアックとカトリーヌ・ドヌーヴが«私たちは双子の姉妹・・・»と歌って踊るミュージック・ホールのナンバー、ジーン・ケリーとドルレアックの胸ときめく出会いのシーン)、そしてミシェル・ルグランによる音楽の魅力で、『ロシュフォールの恋人たち』はフランス流エスプリの優美さとハリウッド・ドリームの壮大なスケール感の間を行きつ戻りつする至福のひと時を約束してくれるのである。

パトリック・バンサール(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)
 

上映スケジュール Schedule

上映日
2007年3月24日(土)~5月12日(土) 毎週土曜日

上映時間
11:00/14:00/17:00
 

会場 Access

銀座メゾンエルメス  ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
 

予約 Reservation

※このプログラムの上映は既に終了いたしております。