『色とファンタジーⅢ』| エルメス - Hermes

GINZA MAISON HERMÈS

Le Studio

『色とファンタジーⅢ』
Colour and fantasy Ⅲ

色とファンタジー
2004.8.28(土)~10.16(土)

ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。

 

『色とファンタジーⅢ』Colour and fantasy Ⅲ

1. 虹のダンス Rainbow Dance
1936年/イギリス/5分/カラー

監督:レン・ライ
音楽:リゴス・クレオール・バンド(「トニーの妻」)
ダンス:ルパール・ドゥーン

「映画史において最も偉大な作品とは、実験映画の精神の中で創られたものである」(レン・ライ)
実験映画の重要人物レン・ライは、同時に、著名なキネティック・アート*の彫刻家、革新的な理論家、画家、作家でもあった。ライは、いわゆる「ダイレクト・シネマ」(カメラなしで作られるフィルム)の考案者であり、フィルム自体に何かを描いたり、ひっかき跡をつけたり、あるいは他の作品の断片を再編集したり、様々なオブジェの影でフィルムを感光させたりし、また色焼きするための多くの実験的技術も実践した。
「音楽を作曲(=構成 ルビ:コンポゼ)することができるのだから、運動を構成する(ルビ:コンポゼ)ことも可能なはずだ。いずれにせよ、旋律が形として表されるのに、運動はなぜ形として表されることがないのだ?」(レン・ライ)
 

* 光と動きの芸術。多様な手段によって動きを示すアートで1960年に盛んになった。


2. 対話の可能性 Dimensions of Dialogue
1982年/チェコ共和国/12分/カラー

監督:ヤン・シュヴァンクマイエル

監督自らが述べたように、人物たち(あるいは幾つかの形)は、「凝縮された形態の中で、差異化から均一化への推移という文明におけるある段階で我々が目撃している課程を実演してみせている」。

3. ランベス・ウォークで踊ろう Swinging the Lambeth walk
1939年/イギリス/4分/カラー

監督:レン・ライ

ランベス・ウォークは、当時人気のあったダンスであり、手の動きとかけ声「オイ」がその特徴である。アーネスト・メイヤーはレン・ライのために音楽を幾つかの異なるバージョンで編成し、ライはそこに「ダイレクト・シネマ」のモチーフの様々なタイプを付け加えた。

4. ジャクソン・ポロック Jackson Pollock
1951年/アメリカ/10分/カラー

監督・脚本:ポール・ファーケンバーグ、ハンス・ナマス
音楽:モートン・フェルドマン
製作:ミュージアム・アト・ラージ・ニューヨーク
声の出演:ジャクソン・ポロック

アメリカ人画家の中でも最も偉大な画家のひとりであるジャクソン・ポロックの作業中の様子が収められた作品であり、外部からのコメントはいっさいない。ポロックは、絵の具の瓶に囲まれ、キャンバスと向かい合っている。並はずれた集中力、そしてそのしぐさの素早さ、確かさ(有名な「ドロッピング」というテクニック)。彼は、ガラスの上にも作品を描き、切り取られたキャンバスを組み合わせる。本作は、ジャクソン・ポロックについての美しく、シンプルな資料であり、短いショットの連続によって、作業中の彼の身体、取り憑かれたような、緊張したその顔、そして様々な色の絵の具が垂れている彼のどた靴を見ることができるだろう。

5. 木星への旅 Voyage sur Jupiter
1909年/フランス/8分/ステンシル・カラー/サイレント

監督:セグンド・デ・チョーモン
フォトクレジット:© Lobster

簡単なはしごだけで、木星に到達するのは、天文学に夢中な王様の手柄であった。
トラヴェリングという映画の技法を見出したと言われているセグモンド・デ・チョーモンは、スペインにおけるメリエスのライバルだった。彼は、映像から映像へと撮影することにより、数多くのトリック撮影を発見した。ステンシル・カラーで色が施されたこの小作は、映画の先駆者チョーモンの独創性、ユーモア、詩心を見事に表している。

6. 少女と雲 La Jeune fille et les nuages
2001年/スイス/4分/カラー

監督:ジョルジュ・シュヴィッツゲーベル
音楽:フェリックス・メンデルスゾーン(「フーガ ヘ短調作品35-5」)、ピート・アーンルース
演奏:ルイ・シュヴィッツゲーベル(ピアノ)
ミキシング:フロリアン・アイデンベンツ、マネティック
製作:ステュディオGDS

シンデレラといくつかの雲の物語をめぐる夢想……。
少女たちはなにを夢見ているのだろうか……。
色とグラフィックによって、寓話の外観をもつこの物語が詩情とともに描かれている。

7. カラー・ボックス Colour Box
1935年/イギリス/4分/カラー

監督:レン・ライ
音楽:「ラ・ベル・クレオール」ドン・バレット、ドン・バレット・キューバ楽団
製作:GPOフィルム・ユニット

レン・ライは、すでに1934年に、カメラなしの映画を発見したひとりである。彼はフィルムに直に作品を描き、カメラやスタッフ、俳優の存在という束縛から解放されているため、完全なる創造の自由を獲得した。「現実への服従」から映画を解き放ち、しぐさや想像というものを映画に取り戻させたのだ。『カラー・ボックス』で、レン・ライは、ジャズの調べに導かれるまばゆいばかりに美しいバレエを披露し、そこでは線や文字、水玉模様によって抽象的で喜びに満ちたダンスが描かれている。

8. つまずきのクリニック Clinic of Stumble
1948年/アメリカ/16分/カラー

監督:シドニー・ピーターソン
振付:マリアン・ヴントゥイル

洗練された色や装飾、様々なレベルのしぐさなどが織り成す多彩な動きは、オーバーラップの効果によって構成されている。そして40年代の都会女性のモードと世界についてマリアン・ヴァン・トゥイルが振付をした画面は、優雅で映画的オブジェとなる。
 

作品について About Film

「先駆的な映画作家セグンド・デ・チョーモンの作品から実験映画作家レン・ライの何本かの作品、そして画家ジャクソン・ポロックに捧げられた作品まで、「色とファンタジー」シリーズ第3回目にあたる本プログラムは、グラフィックとカラーから着想を得た、それぞれ映画のスタイルが異なる作品で構成されています」

パトリック・バンサール(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター)
 

上映スケジュール Schedule

上映日
2004年8月28日(土)~10月16日(土) 毎週土曜日

上映時間
11:00/14:00/16:30
 

会場 Access

銀座メゾンエルメス  ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
 

予約 Reservation

※このプログラムの上映は既に終了いたしております。