『ポートレート』| エルメス - Hermes

GINZA MAISON HERMÈS

Le Studio

『ポートレート』
Portraits

地中海
2003.4.5(土)~5.10(土)

ル・ステュディオは銀座メゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。

 

「君の映画の中に人が魂と心情を感じるようでなければならぬ、が、と同時に
それは手仕事のようにして作られねばならぬ。」
ロベール・ブレッソン

(ロベール・ブレッソン著・松浦寿輝訳、『シネマトグラフ覚書—映画監督のノート』より)

『ポートレート』Portraits

カラー/78分(13分×6作品)/フランス映画

監督:アラン・カヴァリエ
配給:キャメラ・ワン


シリーズ 1:1987年
マットレスをつくる女 La Matelassière
撮影:ジャン=フランソワ・ロバン
音響:アラン・ラシャサーニュ
助手:ニコラ・フリドリッシュ
製作:イザベル・ポンス
製作協力:ラ・セット、フランス外務省


造花をつくる女 La Trempeuse
撮影:ジャン=フランソワ・ロバン
音響:アラン・ラシャサーニュ
助手:ニコラ・フリドリッシュ
編集:マリ=ドミニック・アルト
製作:イザベル・ポンス
製作協力:ラ・セット、フランス外務省


アイロンかけの女 La Repasseuse
撮影:ジャン=ノエル・フェラギュ
音響:ピエール・ロラン
編集:ソフィ・デュラン
製作:イザベル・ポンス
製作協力:ラ・セット、フランス外務省、ヴィデオテーク・ドゥ・パリ


製本をする女 La Relieuse
撮影:ピエール=ローラン・シェニユー
音響:フィリップ・コンブ
助手:ニコラ・フリドリッシュ
編集:マリ=ドミニック・アルト
製作:イザベル・ポンス
製作協力:ラ・セット、フランス外務省
フォトクレジット:©Thierry de Mey - extrait du film


シリーズ 2:1991年
コルセットをつくる女 La Corsetière
撮影:ジャン=フランソワ・ロバン
音響:アラン・ラシャサーニュ
編集:マリ・ポム・カルトレ
製作:イザベル・ポンス、キャメラ・ワン、ドゥース、ラ・セット
製作協力:CNC、フランス外務省


巻き縫いをする女 La Roulotteuse
撮影:ジャン=フランソワ・ロバン
音響:ピエール・ベフヴ
編集:マリ・ポム・カルトレ
製作:イザベル・ポンス、キャメラ・ワン、ドゥース、ラ・セット
製作協力:CNC、フランス外務省
 

作品について About Film

「ある人物を見て、私はこう考えます、『この人は私のために、私の目、耳、そしてキャメラのために存在している。この人をきっと上手く撮ることができるだろう』と」。

アラン・カヴァリエは、彼が関心を持った人々、彼が知っている人々、あるいはすれ違った時に「目にとまった」人々を撮る。たとえば、マットレスをつくる女性は、小さな店で働いていた。アラン・カヴァリエは、消えゆくその技術に興味をそそられ、心を惹きつけられ、その店の前でしばしば立ち止まった。
カヴァリエによって素描される『ポートレート』のひとつひとつの肖像は、街角で、女性たちの手によって営まれるささやかな職人業、消えていこうとしているその技術に対するそうした興味を表している。彼女たちは、おそらく何十年も前からその動作を身につけている熟練工たちである。

どの女性たちとの間にも、心のかよい合う真の出逢いがある。アラン・カヴァリエは彼女たちを非常に近い距離で、クローズ・アップを用いてじっくり撮影し、彼女たちの手や、顔、仕事道具(針や磁石、染料、アイロンなど)をキャメラにおさめる。私たち観客は、何十年もの間、女性たちがそうして一日を過ごしている閉じられた場所に身を置き、アラン・カヴァリエとともに、彼女たちの言葉に耳を傾ける。カヴァリエは、フレームの外にいながらも、熱心に、興味深く問いかける声によって、その存在を強く感じさせる。その声こそ、幾つもの作品を通して、自分を見つめ、フィルムに記録してきた、手によって仕事をするもうひとりの人間の声なのだ。

ここに幾つもの不思議な絵画が描かれていく。女性たちの物語それぞれは、彼女たちの手作業についての物語から浮かび上がってくるのだが、それはまるでパリンプセスト(二重写本)※から浮かび上がってきた、忘れ去られていたテキストのようである。したがってそこで重要なのは、何が語られているのかということよりも、誰が、どのように語っているのか、ということなのだ。

この作品で私たちを魅了するのは、おそらくなじみのない動作、想像したこともないような作業、これまで知られることのなかった存在に光を当てていることだろう。そしてまた女性たちをフィルムにおさめる際の、限りない敬意と、注意深さと愛情に満ちた方法、アラン・カヴァリエという映画作家のみが実現しうるその方法に心惹かれるだろう。
 

※元の文字を消し、その上に新たに文字を書いた羊皮紙の写本。



パトリック・バンサール(ル・ステュディオ プログラム・ディレクター/シネマテーク・フランセーズ ディレクター)
アリックス・ドゥルアン(シネマテーク・フランセーズ付属ダンス・シネマテーク)
 

上映スケジュール Schedule

上映日
2003年4月5日(土)~5月10日(土) 毎週土曜日

上映時間
11:00/14:30/17:00
 

会場 Access

銀座メゾンエルメス  ル・ステュディオ
(東京都中央区銀座5‐4‐1 10階 TEL: 03-3569-3300)
 

予約 Reservation

※このプログラムの上映は既に終了いたしております。