「Agnosian Fields」ディディエ・フィウザ・フォスティノ展 | エルメス - Hermes

GINZA MAISON HERMÈS

Le Forum

「Agnosian Fields」ディディエ・フィウザ・フォスティノ展
Agnosian Fields by Didier Fiúza Faustino

2010.8.26(木)~11.23(火・祝)

建築家そしてアーティストでもあるディディエ・フィウザ・フォスティノによる初の日本での個展は、既存の概念の都市や建築を消滅させ、人間の身体に備わった知覚を通して、再活性化させる試みの展覧会です。
フォスティノ(1968年生)は、パリとリスボンを拠点に、建築事務所Bureau des Mésarchitecturesを率いて、建築からアートにまたがる幅広い領域で制作活動を行っています。2000年のヴェネツィア建築ビエンナーレの出展作品「輸送中の身体」で、現代建築の意義と価値に対する痛烈な批判(注1)として国際舞台への衝撃的なデビュー。日本では2008年の横浜トリエンナーレにノミネートされ、同時開催のH BOXの設計者として広く紹介されました。今年にはフランスでその年に最も活躍した建築家に与えられるドゥジャン(Prix Dejean)賞を受賞し、国内外で注目が高まっています。近代建築の主流をなしてきた普遍性や透明性への探求ではなく、身体的な必要性と社会的文化的状況の分析に基づいているフォスティノの作品は、私たちの意識と身体に強烈なリアリティを感じさせます。

展覧会のタイトル「Agnosian Fields」とは「認識不可能な場」を意味します。Agnosianの語源である心理学用語(または医学用語)agnosiaは失認・認知不能を意味し、ひとつ以上の感覚で対象を認知できないことを意味します。不明瞭性、不確定性、曖昧さへのオマージュのように、フォーラムの空間を変容させることを目指すフォスティノは、音楽やドローイングといった別の表現をもそれぞれのfield(場)として媒介させながら、我々の認識のなかにある建築を消去することを試みます。フォスティノ自身による装置やインスタレーションを中心に、ラッセル・ハズウェルによる音楽、漫画家・奥浩哉氏のドローイングが加わり、メゾンエルメスの8Fにはまさに認識不可能な場が出現します。
物質としての建築物が林立する銀座の街頭から一転、来訪者はフォスティノが仕掛ける場に取り込まれ、そこでは日常の場の認識を狂わせられるような体験が唯一の手がかりとなります。閉じ込められた新しい世界は、来訪者が自らの身体をつかって知覚しなければならない場――「建築は身体(そこには精神も含まれる)と私たちの暮らす空間との関係を再活性化しなければならない(注2)」と語るフォスティノ。彼にとって建築家とはfield(場)の創造者なのです。

注1:The Phantom Pain of Architecture, Philip Ursprung, “DD#21 BUREAU DES MESARCHITECTURE”(2007)
注2:Beyond Materiality, Didier Fiúza Faustino, “2006 International Architectural Ceramic Conference”(2006) - Clayarch Gimhae Museum, pp.48-59

アーティストプロフィール Artist Profile

ディディエ・フィウザ・フォスティノ Didier Fiúza Faustino

1968年生まれ。現在パリ、リスボンを拠点に活動。
 

開館時間 Opening Hours

月~土 11:00~20:00(最終入場は19:30まで)
日   11:00~19:00(最終入場は18:30まで)

基本情報 Information

会期
2010年8月26日(木)~11月23日(火・祝)
休館日: エルメス銀座店の営業日に準ずる
入場料:無料
会場: 銀座メゾンエルメス フォーラム(東京都中央区銀座5‐4‐1 8階 TEL: 03-3569-3300)