「誘いの夢・・・」中川幸夫展 | エルメス - Hermes

GINZA MAISON HERMÈS

Le Forum

「誘いの夢・・・」中川幸夫展
Ondes oniriques by Yukio Nakagawa

2003.7.26(土)~10.5(日)

中川幸夫は、いけばなの既成概念を打ち破る革新的な作品を数多く発表してきました。その前衛的な芸術性への評価が内外で高まっている中川が、エルメスの2003年のテーマ「地中海」と響き合うインスタレーションを制作・展示します。
制作には地中海沿岸原産で南フランスを代表する花、ラベンダーを大量に使い、地中海の香りに満ちた空間を銀座の真ん中に出現させます。
ラベンダーを「いける」作品は、1996年に「中川幸夫の茶室“鏡の中の鏡の鏡”」として山口県立萩美術館・浦上記念館で発表されましたが、中川は以来、それを大規模なインスタレーションに発展させたいと構想を暖めていました。中川の作品はこれまで東京では展示される機会が少なかったこともあり、今回のフォーラムでの大規模な試みは、「花と心中する男」と称される不世出の天才いけばな作家、中川幸夫の世界に触れる非常に貴重な機会となることでしょう。フォーラムの空間で風に揺れ、光にゆらめくラベンダーの花と香り。85歳をむかえる中川の花との真剣勝負は、展示空間を驚きと喜びに満ちた夢の世界に変貌させます。
いけばなを超えた、芸術の本質に迫る創造性と、自由自在な発想、真の前衛性。ラベンダーの花に誘われて、揺れ動く想いと夢。本展覧会は、新たな表現の世界を切り開くものとなるでしょう。

アーティストメッセージ

誘いの夢・・・

誘われる。
思いがけず心が奪われる。虜になる。その場を去ることができない。

あるとき、「今がラベンダーのいちばん盛りのときですから、ぜひ見にいらしてください」
と誘われて、富良野のラベンダー畑を訪ねた。
見渡す限り広がる、ラベンダー。
目で見た綺麗さより、深さ。匂いの、心優しい誘い。
ラベンダーには、ほかの花にはない品格がある。
一人占めにするのはもったいない、友人に話したいという気持ち、そういう心が誘われる。

南フランスのラベンダーに魅了され、富良野のラベンダー畑でそれを再現したいと願った人の体験は、自分の住んだことのない異国の土地の話でも、じゅうぶんに実感できた。
それほどの力がある花なのである。

おおらかに、ゆるやかに、夢のように。
誘われて、ラベンダーの呼吸を感じる。
くぐりぬけたり、座ってゆったりと見物したり、
日常とかけ離れた時間を楽しむ。
驚きと遊び心を誘う、そんな空間にみなさんをお招きしたいものである。

(7月13日 中川幸夫の言葉より 編:児島やよい)
2003年7月26日​

アーティストプロフィール Artist Profile

中川幸夫 Yukio Nakagawa

いけばな作家。1918年、香川県丸亀市生まれ。
20代でいけばなと出あい、33歳で池坊を脱退、流派を離れて38歳で上京。あらゆる組織、流派に属さず、弟子をとらず、ひとりで作家活動を行ない、前衛的・革新的な作品を生み続けている。花の本質を追求し、従来の概念を破る表現、その特異な作品は、国の内外で高い評価を得ている。

 

開館時間 Opening Hours

月~土 11:00~20:00(最終入場は19:30まで)
日   11:00~19:00(最終入場は18:30まで)

基本情報 Information

会期
2003年7月26日(土)~10月5日(日)
休館日: エルメス銀座店の営業日に準ずる
入場料:無料
会場: 銀座メゾンエルメス フォーラム(東京都中央区銀座5‐4‐1 8階 TEL: 03-3569-3300)
企画協力: 児島やよい
制作協力: 内田真由美
素材協力: 生活の木