エリクール、産業遺産の再生 | Hermes

地域とコミュニティ

エリクール、産業遺産の再生

100年以上の歴史を誇る産業遺産を、歴史を引き継ぎながら21世紀の働くための環境へと甦らせること。これこそが、フランシュ・コンテ地方のエリクールにある「パキ(Pâquis)」社の繊維工場跡での皮革アトリエ開設に際し、エルメスが取り組んだ挑戦でした。
 
長く立ち並ぶ作業場、そして門扉の向こう側に見える数百人の従業員たち。20世紀初頭に撮影されたモノクロ写真からは、繊維産業で栄えたエリクールの当時の繁栄ぶりが見て取れます。1900年頃よりシュオブ・フレール(Schwob Frères)社によって順次建設された施設は、テクスユニオン(Texunion)社により1991年をもって閉鎖されました。エルメスはこの約4000平方メートルの敷地を当時の面影とともに受け継ぎ、新たなアトリエをつくりました。 
たとえば、もとの鉄筋構造を支える20本あまりの鉄柱や、室内に自然光をたっぷりと取り入れてくれるのこぎり屋根などは、今のアトリエにも引き継がれています。一方、1900年よりカタカタと鳴り続けてきた織機による騒音はもう昔の話。2015年末にエルメスが開設したエリクールの皮革アトリエは、技術面だけでなく防音の観点からも、200人の職人が快適に過ごせるよう配慮した設計となっています。アトリエと町の中心部をつなぐ、緑豊かな遊歩道も整備されました。


こちらもご覧ください

  • マニュファクト(Manufacto):手仕事と職人技に出会うワークショップ

    このプログラムが小学校や中学校、高校で実施されるのは、今年度で3年目となります。レザーや木材を使った作品の制作に取り組むことで、生徒たちや教師は全部で3種類の手仕事を体験することができます。
  • 田園風景に溶け込むアランのアトリエ

     
    フランシュ・コンテ地方にあるエルメスの3つ目のアトリエでは、40人ほどの皮革職人の卵が働いています。彼らはここで、メゾンの経験豊かな職人たちに技術を教わっていくのです。
  • シャラント県モンブロン: エルメスのバッグを生み出す町

    のんびりと草を食むリムーザン牛たちを横目に、牧草地の中をゆるやかに蛇行するタルドワール川。モンブロンはこの絵葉書のような景色の中に溶け込み、長らく忘れられた町となっていました。しかし、エルメスが皮革アトリエを開設し250人の雇用が創出されたことで、このシャラント県の町は活気を取り戻しています。

エルメスの足跡

  • Les femmes et les hommes

    エルメスの男女合わせて1万3500人の従業員のうち、最も多いのは職人で、その数は4500人にのぼります。人が核となる手仕事の世界には、変化がつきものです。職業訓練を行い、技術を伝承し、成長を促し、健やかで幸せな生活を守り、絆を築く……。 エルメスはこうしたアプローチを通して、エルメスで働くすべての人それぞれの自己実現をサポートすることを目指しています。
  • The Planet

    エルメスは、約20の製品部門において、自然がもたらしてくれるこの上ない素材を、いっそう美しく輝かせるよう努めています。エルメスの職人による手仕事には、レザーやシルク、織物、木材、クリスタル、貴金属といった素材への敬意が絶えず込められています。
    貴重な資源を守り、最適な用途を考え、再び価値を与え、形作る……。私たちには、こうした資源を持続可能な形で使うという義務があります。
  • The communities

    エルメスは世界に52の生産拠点を有し、そのうち41カ所はフランス国内にあります。また、世界各地に300以上の店舗を展開しており、それぞれの地域において、サプライヤーやパートナー、地域との密接な関係を築いています。暮らしを豊かにし、協調し、革新をもたらし、積極的に取り組むこと。地域に根ざした企業として、持続可能な絆を築いていくこと、それが私たちの役割なのです。